ポジションを争う相手はマグワイア? 新加入のデ・リフトはユナイテッドで“確固たる地位”を築くことができるのか
大きな期待を背負う
マンチェスター・ユナイテッドへの加入が決まったオランダ代表DFマタイス・デ・リフト(25)にかかる期待は大きい。 5000万ユーロ(約81億円)とも言われる移籍金でユナイテッドにやってきた同選手に求められるのは守備での貢献だ。昨シーズンのユナイテッドはディフェンスラインに怪我人が続出したこともあって、リーグ戦38試合で58失点を許した。上位進出やタイトルに向けて、守備の改善は必須であり、今夏はそこの補強に積極的に動いてきた。 現段階でディフェンスラインに加入した新戦力はレニー・ヨロ、デ・リフト、ヌサイル・マズラウィとなっているが、ヨロが怪我したこともあって、欧州トップクラスでの経験豊富なデ・リフトにかかる期待は大きい。そんななか、英『BBC』のサイモン・ストーン記者はデ・リフトはハリー・マグワイアとポジションを争うことになると綴っている。 「ユナイテッドが左サイドバックを獲得したら、リサンドロ・マルティネスを左センターバックの第一候補として考えなければならない。つまり、デ・リフトとハリー・マグワイアがもう一方の枠を争い、ヨロが復帰できるまで戦い続けることになる。これは、新たな局面を加えることになるだろう」 「テン・ハーグは、ユナイテッドが後ろからプレイする際に、マグワイアの体の動きは試合を素早く展開するのに十分ではないと考えがちだった。コミュニティシールドでも、GKアンドレ・オナナがボールを足元で保持する場面が頻繁に見られたことから、ユナイテッドが目指す方向性が明らかだった」 リサンドロ・マルティネスはCBのファーストチョイスであることは間違いなく、ラファエル・ヴァランが退団した今、相方となれる選手が必要だ。同氏はそれがマグワイアかデ・リフトになると予想しているが、マグワイアでは後方からのビルドアップがうまくいかないことは昨シーズンやコミュニティ・シールドでも見られた。 CBというポジションであるためまずディフェンス能力が求められることは間違いないが、マルティネスのように後方からリズムを作ったり、前線へ鋭いパスを出すことができる選手がもう1人いれば、エリック・テン・ハーグ監督にとっても頼もしい存在となるだろう。 これまでアヤックス、ユヴェントス、バイエルンと渡り歩き、今夏ユナイテッドに加入したデ・リフト。まだ25歳という若さでありながら、渡り歩いていることに不安の声も上がっているが、ユナイテッドで確固たる地位を築き、新たなディフェンスリーダーとなれるか。
構成/ザ・ワールド編集部