アン ミカ「SNSは劇場やで!」最新日めくりカレンダーに込めた思い「もっと身近な人の笑顔、言葉の心地よさに目を向けて」
ポジティブ女王の異名を取り、2021年に刊行されたポジティブ日めくりカレンダー『毎日アン ミカ』で、多くの人たちの背中を押してくれたアン ミカさん。まぶしい笑顔と関西弁を織り交ぜた柔らかくも説得力のあるトーク、相手に寄り添った気さくな存在感が、同世代だけではなく、若い世代からも支持されています。
新作となる日めくりカレンダー『今日もアン ミカ』(講談社)は、この3年間でアン ミカさんが得た気づきが言葉となって記され、より今の時代に即した内容に仕上がっているといいます。どんな立場の人の心にも響きそうなカレンダーへの熱い想いを、インタビューで惜しげもなく語ってくれました。
アン ミカさん自身もカレンダーの言葉に救われている
――約3年前の前作『毎日アン ミカ』では、多くの人がアンミカさんの言葉に救われました。その反響をどのように受け止めましたか? アン ミカさん(以下、アン ミカ):とてもありがたいことです。よく勘違いされるんですけど、私はまったく完璧主義ではないし、むしろできないことが多すぎてグダグダしやすいタイプ。この日めくりカレンダーに、実は自分自身も励まされているんです。ただ、こういう言葉を言う人は完璧じゃないと説得力がないという考え方もあると思うので、反響があったと聞いて、私自身も救われました。 ――おっしゃる通り、完璧なイメージがあったので、読む人たちと同じ目線で受け止めているとは意外です。 アン ミカ:ほんとにそうなんです。カレンダーの言葉も、編集のみなさんと一緒に、いろんな方のケースを考えて作らせていただきました。たとえば、お子さんやご家族、会社のことで悩んでいらっしゃる方とか、私とは違う人生を歩んでいる方の悩みを聞いて。いろいろ調べたりするなかで、「こういう声をかけてあげられるかもしれない」と想像して、自分がハッとした言葉をスマホのメモ帳に何百と書き溜めたりもしました。 ――なるほど、新作の『今日もアン ミカ』を読んでいても、偏りがなく、つい言い過ぎてしまう人、引っ込み思案の人など、いろんなタイプの悩みを解消してくれそうだと感じました。普段はプライベートでも、悩みを相談されることがあるのでしょうか。 アン ミカ:友達から人生相談をしていただく機会は多いですね。「私だったらこう考えるけど、あなたの性格なら、こうしたらどうだろう」と提案させていただくなかで、自分でも思いもよらない答えが出てくることがあって。池上彰さんもおっしゃっているけど、いい質問があるから答えさせてもらえる。自分ひとりの人生だったら考えもしなかったことを一緒に考えさせてもらえる。友達は「相談に乗ってくれてありがとう」と言いますが、私を信頼してくれて、答えさせてもらえることで、私にとっても新しい気づきがあるので、私からしたら、相談相手に選んでくれてありがとう…と、すごく感謝しているんです。 ――お互いのためになるんですね。相談する側も、相談される側も。 アン ミカ:はい。カレンダーの中には、実際に私が受けた相談から浮かんだ言葉もあったので、友達には「ありがとう」と伝えています。自分だけにフォーカスして生きていたら、気づかなかったことがたくさんあります。読書や舞台で、自分以外の人生に同情したり共感したりすることで気づきが生まれることがありますけど、それと同じかもしれません。