韓国・外貨準備高が危機的水準に?…「非常戒厳」の余波で4000億ドル割れの懸念
【12月06日 KOREA WAVE】韓国のユン・ソンニョル(尹錫悦)大統領による「非常戒厳」宣言の後遺症で、韓国の外貨準備高が心理的な防衛ラインである4000億ドルを下回る可能性が懸念されている。 韓国銀行が6日に発表したデータによると、11月末時点での韓国の外貨準備高は4153億9000万ドルで、前月比で3億ドル減少した。これで外貨準備高は2カ月連続で減少となる。 「非常戒厳」後のウォンの価値低下により、為替レートは一時1ドル=1440ウォン台まで急騰。為替市場の安定化のための高強度な市場介入が発動されれば、外貨準備高がさらに減少する可能性がある。 2022年9月から10月にかけて為替レートが1400ウォン台に達した際、外貨準備高はわずか2カ月で220億ドル以上減少した。この時は、レゴランド事態による資金市場の混乱に対応するため、当局が市場介入をした影響が大きかった。 もし今回の非常戒厳後の影響がレゴランド事態と同程度の規模で外貨準備高を減少させる場合、今後1~2カ月以内に外貨準備高が4000億ドルを割り込む可能性がある。 韓国の外貨準備高は、2018年6月に初めて4000億ドルを超え、その後6年間この水準を維持してきた。外貨準備高が豊富であれば、国家の信用度が向上し、海外からの資金調達コストが低下する。また、為替急変時にドルを供給して市場を安定させることが可能となる。一方、外貨準備高が減少すると、国家の信用度が低下し、外資調達のコスト増加や為替安定政策の実施が困難になるリスクが高まる。 (c)KOREA WAVE/AFPBB News
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