日本で急拡大する「リテールメディア」 イオンネクストと楽天の事例から学ぶ、その特長と課題とは?
上記の図をブレイクダウンしたのが、次の図だ。楽天が提供する多様なサービスの中で、一番大きなプロモーションをビジネスとして手がけているのは、以下の図の(3)EC販促支援だという。その他、店舗を支援するかたちでメーカーが支援策を講じたり((2))、単独流通施策としてメーカーから商品を卸して、楽天市場内で楽天が直営店舗として運営する『Rakuten24』で販売したりする((1))ケースもあるという。
┌────────── 単なる販促支援だけではなく、楽天市場というメディアを使った認知の拡大やブランディングも行っています。オフラインに関しても、楽天IDを共通の軸としたマーケティングを展開しています(春山氏) └──────────
楽天市場とGreen Beans、リテールメディアの具体的なサービスを紹介
続いて、各社で行っている具体的な活用事例について杉原氏が問いかけた。最初に楽天グループの春山氏は、同社のリテールメディア戦略について「単なるプロダクト展開ではなく、アテンションからパーチェスまで段階的に使っていただけるプロダクトを展開しています」と話した。具体例として楽天市場の出店者向けに、外部メディアへの広告出稿を簡単に行える仕組みを提供していることを挙げた。
┌────────── 楽天市場の検索広告に出稿するのと同じような感覚で、GoogleやFacebook、Instagramなどの外部メディアへも非常に簡単に出稿できるようになっています(春山氏) └────────── その他、非出店ブランド向けのサービスとして、特定の商品や正規取扱店舗に対して予算を割り振れる広告システムのほか、楽天市場内でブランドページの設置やマーケティング活動ができる「Brand Gateway/Show Room」というサービスを紹介した。「Brand Gateway/Show Room」はコスメブランドや食品、ビールメーカー、家電メーカーに利用されているという。 ■ Green Beansの商品検索広告は「ECの棚取り」