機体&星型エンジンを組み立てて塗装【達人のプラモ術<ブリストル・ブルドックMkⅡ>】
ブリストル・ブルドックの製作3回目となる今回は、機体の塗装を進めていきます。機体の大半は羽布張りという構成ながら、イギリス空軍では珍しい銀塗装(銀ドープ塗装)となります。機体の機首周りは金属外板が使われており、無塗装なので同じ銀でも質感が変わります。その違いを塗装で表現することで、リアルな仕上がりを再現できます。 【製作風景を画像で詳しく見る】
■機体の塗装
前回は、組み上げた機体と主翼はグレーサフで下地を整え、パネルラインにセミグロスブラックでシェード塗装を入れました。先にも書いたように、機体後半部分と主翼は、羽布張り構造なので、紫外線等による劣化を防ぐために塗装されています。イギリス空軍のブリストル・ブルドックの場合、アルミパウダー、またはアルミペーストを顔料として添加した銀ドープで塗装されていました。 本家英国空軍では、実戦参加のない大戦間に使用された戦闘機ということもあり、機体は銀塗装で、マーキングもエアレーサーばりに派手なものが多いです。本機の人気が高いのもこの派手なマーキングが多いためかもしれません。 ちなみに今回キット化されているMk.IIは26機しか製造されておらず、マーキングは付属の第13飛行隊または第17飛行隊に限定されます。デカールメーカーからは派手なマーキングが発売されていることもあり、エアフィックスにはバリエーションとして格納式オイルクーラーを備えたMk.IIAの販売も期待したいところです。 本機を採用していたオーストラリア空軍やフィンランド空軍の機体では迷彩塗装が施されており、趣が変わり、いかにも実戦参加の戦闘機といったイメージになります。
■銀はふたつの塗料を使い分ける
銀ドープ塗装の機体は、どちらかというとシルバーグレーのイメージです。作例ではタミヤラッカー塗料LP-11シルバーを使い塗装しています。特に下地をグレーサーフェイサーで塗装しているので、塗装後もシルバーグレーの銀ドープ的な仕上がりを得ることができます。 これに対して機首のアルミ外板部分は、金属感を出すため、Mr.カラーの8番シルバーを使用。下地にツヤありの黒を塗装することで、8番シルバーの輝度をアップ。より金属感を強調しています。 塗装はエアブラシを使用、溶剤6対塗料4で希釈したものを薄く3~4回塗り重ねています。 模型の塗装は色を塗るのではなく質感の再現です。いかにその質感を再現するか。同じ銀色であっても、塗られた銀色と無塗装アルミ素材の銀色をどう変えるか。昨今は銀の塗料も数多く発売されているので、好みに合わせて色々試してみるのも良いでしょう。