シリーズ「こどものミライ」発達障害の未就学児の受け皿が足りない 特性に合った専門家の支援を 福岡
しかし、去年春に夫の転勤で福岡市に転居したところ。 ■濱田さん 「福岡市に引っ越してきてから(発達障害の)未就学児を預かって頂ける療育の施設がすごく少なくて。いまは糸島市の施設に預けています。(福岡市の)児童発達支援施設の数をもっと増やしてほしい。」 障害のある未就学児を受け入れる事業所の数は、北九州市の164施設に対し、福岡市は23施設です。 福岡市とほぼ同じ人口の自治体と比較しても、福岡市の事業所数が少ないことがわかります。
このため、福岡市では多くの事業所で、保護者が「順番待ち」の待機をしている状況です。 ■事業所LITALICO・吉田さん 「今、待機としては150人お待ち頂いています。全く新規(の施設)が開設されなかったとして(この教室は)3年待ち。それだけ困っている方々が多いということなのかな。」
事業所数が少ない背景には、福岡市が支援の「質」を重視してきた事情があります。 一般的に「児童発達支援」を行う施設は設備や人員など専門機能が整った「センター」と、民間などが担う小規模の「事業所」があります。 福岡市は2年前まで発達障害の未就学児の対応を11か所の「センター」にだけに集約し、民間の事業所はありませんでした。市が全体を把握することで、よりきめ細かな支援を目指していたからです。
ところが、発達障害児の数が急増し対応が難しくなってきたため、おととし7月から、ようやく民間事業所での受け入れを始めました。 支援の「質」を優先してきたことで、その「数」への対応が遅れてしまったのです。福岡市は支援を求める「数」に対応する取り組みをすでに始めています。 ■福岡市 子ども発達支援課・米岡史子課長 「今からの3年間で23(事業所)増加する計画です。令和7年度(2025年度)には南部療育センター(仮称)の新設で対応していく。ほかの自治体のように一気にたくさんは難しいけれど、内容も踏まえた上で増やしていきたいと思います。」
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