木村熊本知事のコチョウラン、公選法違反容疑で告発状 49人が県警に提出
熊本県の木村敬知事が3月の知事選後にコチョウランの鉢植えを複数の知人らに渡したことについて、元玉名市民オンブズマン代表の中本邦弘さん(82)らが25日、公選法違反(寄付行為)の疑いがあるとして告発状を県警に提出した。県警は今後、受理するかどうか決める。 告発状によると、木村知事は初当選後の4月末までの間、コチョウラン計11鉢を熊本市の医療・福祉施設など7カ所に贈与し、政治家や候補者が禁じられている寄付行為に及んだ、と指摘。「万が一、花を『預けた』としても(相手が)飾ることで生じる財産的利益を提供したことに変わりない」と主張している。 県庁で記者会見した中本さんは「公選法の違反行為で、預けたという言い訳は許されない」と述べた。告発人には「いのちとくらし・平和を守る熊本ネットワーク」など市民団体を中心に計49人が名を連ねた。 木村知事はこれまで、コチョウランは県外の政治家や企業経営者らから当選祝いに贈られ、「自宅が手狭なため、預かってもらっていた」と説明。11鉢は6月8日までに全て回収した。
この日、木村知事は報道陣の取材に「違法性はないとの認識は変わらない。捜査には誠心誠意対応する」と強調。告発状が指摘した「財産上の利益」については「預けた先でどうなるかは私の認識外。警察の捜査で白黒つけたらいい」と述べた。(松冨浩之、小山智史)