注目のホテル「東京エディション銀座」アフタヌーンティーを徹底取材。2人のシェフから聞いた、都内の食材を使うこだわりの秘密
フランスの伝統菓子をアレンジ。妊婦さんでも楽しめるスイーツたち
「シトラスサバラン」陶器の器に入った『シトラスサバラン』は、アルコール不使用のスイーツ。ブリオッシュを洋酒でひたひたにするイメージが強いサバランを、なぜお酒を使わず作ったのでしょうか? 「外のゼリーと生地にしみ込ませたシロップには、アールグレイを使用しています。アフタヌーンティーを利用されるお客さまには妊婦さんも多いので、最初から“アルコールは使わない”と決めていました。国産の季節の柑橘も使って、さわやかで夏らしい味わいになるようにしています」「レモンタルト」タルト・シトロンをアレンジしたというのは、メレンゲと食用花がキュートな『レモンタルト』。国産のフルーツを使ったり、全体のバランスを見て味を整えたりと多くの工夫があるそうです。「スタンダードなタルトですが、中のクリームには国産レモンを、メレンゲには柚子の果汁を使って酸味を楽しめるようにしています。品数が多いので、甘くなりすぎず、重たくなりすぎないように酸っぱい味わいのスイーツも含めていますね」「ピスタチオフィナンシェ」一般的には長方形のイメージが強いフィナンシェは、丸い形の『ピスタチオフィナンシェ』として登場。しっとり柔らかい生地の中央に、ピスタチオとホワイトチョコレートのガナッシュが入っています。「スコーン&自家製ジャム」全粒粉入りのスコーンと、シェフが「甘すぎないように、果肉感を楽しめるように仕上げました」と話す自家製ジャムも絶品。ジャムからはイチゴのほどよく甘酸っぱい味わいを、スコーンからは外はさくっと、中はふんわりした心地よい食感と香ばしい小麦の風味を感じます。
「親しみやすく、日本を感じてもらえる味わいに」
画像手前「ジャンボンブランとブリーチーズのブリオッシュサンドウィッチ」,奥「セミドライトマトとフェタチーズのキッシュ」スイーツだけでなく、国産の品をふんだんに使用したセイボリーも要チェック。料理を彩る隠し味や飾りとして、素材が活かされています。「サンドウィッチの下のソースには、隠し味として白みそを加えました。アフタヌーンティー以外のメニューでもベースに出汁や醤油を使ったり、アクセントに大葉を用いたりして、日本の人にとっては親しみやすく、外国の人には日本を感じてもらえる料理になるようにしていますね。「ニース風サラダのタルティーヌ」エディブルフラワーは、東京都の清瀬市から取り寄せたものです。セイボリーやレストランのメニューに使う野菜や調味料にも東京近郊の素材を取り入れる、地産地消のような考えを意識しています」