バスケ 東野技術委員長「私に責任」も、パリ五輪1次L敗退の女子に辛口評価「選手選考を含めて大きなクエスチョン」
日本バスケットボール協会の東野智弥技術委員長が11日、都内で理事会後に取材に応じ、8月に閉幕したパリ五輪に出場した女子代表を総括した。 東京五輪で銀メダルを獲得した日本は、トム・ホーバス氏から恩塚亨氏に監督を代え、パリ五輪に出場。表彰台の頂点を目指したが、3戦全敗で1次リーグ敗退に終わった。 2013年に就任した東野技術委員長は、大会後との選手の機微を間近で見てきただけに、東京五輪とパリ五輪とのチームの違いを言及。「(監督を)起用した私に責任があるのは間違いない」とした上で、「東京はコロナ禍でしたけど、選手が躍動しているように見えた。勢いがあるように見えた。スピードが速く見えた。3点シュートも『日本はやっぱり技術だな』というメッセージがあったと思う。ただ今回はいずれもなかった」と辛口評価した。 パリ五輪では、初戦でチームの要だった山本麻衣(トヨタ自動車)が脳振とうを起こし、その後の試合を欠場。シューティングガード(SG)のポジションが薄くなったことで、これまでポイントガード(PG)で出場していた宮崎早織(エネオス)がその穴を埋め、町田瑠唯がPGとしてコートに立つ時間が増えた。 東野技術委員長は「山本がいなくなって、宮崎、町田は2人とも外のシュートがない。東京五輪は5人が3点シュートを打てる状況だった。そうせざる終えなかったことが、そもそもの選手選考を含めて、どうだったのかという大きなクエスチョンがある」と見解を示した。 大会前の準備に疑問を呈し、「準備は大学男子を使ったけど、うまくいかなかったと思っている。大きさ、速さはいいけど、ぶつかり合いの準備はできなかった」と話した。 監督を務めた恩塚氏は任期満了で退任し、年内には新監督を決める方針。選考基準について「世界の経験が一番大事。大学リーグ、Wリーグで勝っているからというところではない」と明かした。