日本唯一のホバークラフト、15年ぶりに復活! 「大分空港~大分市を結ぶルート」は一体どう変わったのか?
約15年ぶり復活、ホーバークラフトの新時代に
2024年12月、大分空港と大分市を結ぶ新しい交通手段としてホーバークラフトが復活する。 【画像】「えぇぇぇ!?」 これが16年前の「旧大分ホーバーフェリー」です! 画像で見る(8枚) 大分県の国東(くにさき)半島東側にある大分空港では、1971(昭和46)年の開港から長年にわたり高速アクセス手段として「大分ホーバーフェリー」が運航していた。 1990(平成2)年代以降は 「日本唯一のホーバークラフト」 として知られていたが、高速道路の整備や三井造船の事業撤退方針が重なり、2009年に運航が終了。その後、ホーバークラフトは国内から姿を消していた。 今回復活するホーバークラフトは、約15年ぶりに再登場するものだが、以前の大分ホーバーフェリーと2024年末から運航する大分第一ホーバードライブにはいくつかの違いがある。 本稿では、過去のホーバークラフトと新しいホーバークラフトの違いを詳しく解説していく。
運航者が変わる! 大分にゆかりのあの有名企業に
2009(平成21)年までホーバークラフトを運航していた大分ホーバーフェリーは、私鉄・国東鉄道を前身のひとつに持つ第三セクター企業だった。大分空港がある国東地区で路線バスを運行する「大分交通」や大分県が出資しており、空港連絡高速バス「エアライナー」なども手がけていた。 一方、2024年12月から新たにホーバークラフトの運航を始める大分第一ホーバードライブは、第一交通産業の子会社だ。 第一交通産業は全国でタクシー事業を展開するほか、2019年からは沖縄県内で高速艇の運航も行っており、今回の大分での海運事業は2か所目となる。 同社は福岡県北九州市に本社を構えるが、創業者の黒土始氏は大分県出身で、大分と深い縁がある企業だ。
所有者が変わる!上下分離方式で安定した運営めざす
以前の大分ホーバーフェリーでは、 ・船 ・ターミナル ・整備場 などの運航施設は運航会社が所有していた。しかし、今回は船や運航施設を 「大分県」 が保有し、民間事業者である大分第一ホーバードライブが運航を担当する公設型上下分離方式を採用する。 この仕組みにより、事業者の経済的負担を軽減し、安定した運営が可能になるという。