底辺高校の教師が驚愕した、生徒たちに共通する”口癖” 子どもを前向きにするために親がやるべきこと
そして日々の生徒たちとの関わりで見えてきたのは「どうせ」というその言葉の裏側には、自己肯定感の低さが隠れているということでした。 自己肯定感が低いゆえ、自分に自信がなく、何事にも否定的で、それが無気力・無関心に繋がっていたのです。 自己肯定感を高めるのはそう簡単なことではありませんが、我々教員は生徒たちに「あなたを見ている」「あなたを信じている」「あなたを応援している」と伝え続けました。そして小さな成功体験を積めるようスモールステップを設定していました。 まずは「毎日学校に来る」というところから。「時間通りに登校できたね」「◯時間目から登校したんだね」褒めるでも怒るでもなくただ事実を認め、伝えるのです。すると不思議なことに今度は生徒から「〇〇できたよ」「〇〇したよ」と自ら報告にくるようになりました。「自分を見てほしい」「認めてほしい」「褒めてほしい」そんな思いは誰しもが持っているんだなと感じた瞬間でした。 また、勉強においては九九やアルファベットから学び直す生徒もいました。スモールステップで小さな「できた」を積み重ねることで、少しずつ、本当に少しずつ自信を取り戻していったのです。 高校ですので、学校や授業への参加率が低く、退学してしまう生徒も少なくありません。しかし「高校を卒業したい」という意欲を持って行動できる生徒にはとことん向き合ってきました。 そんな日々を過ごしながら、少しずつ自分自身を認められるようになった生徒たちは、卒業後の進路(進学や就職)に向けても前向きに取り組む姿勢が見られました。 自己肯定感、つまり「ありのままの自分を肯定する力」は勉強だけでなく、自分の意欲のままに自分を成長させるのに不可欠な力なのだと強く実感しました。
子育てで最も大事にしたいこと
この経験から私が今、息子を子育てしているなかで最も大事にしたいことは「自己肯定感を高める」ことです。 息子はまだ2歳、自己肯定感の高い子に育てたいとはいえ、一筋縄ではいかないのかもしれません。 けれども幼児期から「ありのままの彼」を母である私が受け入れて承認する、そして彼の好きややりたいことを全力で応援する母でありたいと思って子育てしています。 【Profile】いわママ(@iwamama_ikuji) 2歳男の子のママ。大学院卒業後、公立高校の化学の教員として勤務。 夫の県外転勤に帯同し、退職。 2022年6月からインスタグラムでおうち実験を中心とした理系知育について発信中。 2023年3月~都内で幼児向けの実験教室を開催。 現在はフリーランスとして、Webスクールの講師など務めている。 資格 中学校・高校教員免許(理科) JAKC認定キッズコーチングアドバイザー