大阪都構想 住民説明会10月4日午前(全文2)税金約2000億円をどぶに捨てた
財政効率化効果は10年間累計で約1.1兆円の試算も
36ページをご覧ください。点字版では109ページの途中からとなります。ここからは参考資料となります。特別区の設置による経済効果についてです。特別区を設置することによる経済効果を推計するために、経済に関する専門的な知見を有する事業者に調査を委託したものです。特別区の財政効率化効果として、10年間の累計で約1.1兆円、実質域内総生産は10年間の累計で約5000億円から1兆円が、理論的に生み出される可能性がある数字として事業者による試算結果が示されています。 最後に37ページから40ページまで。点字版では114ページからですが、皆さんからのよくあるご質問をまとめています。時間の関係で説明は省略させていただきますが、よくあるご質問は大阪市のホームページにも詳しく掲載しております。QRコードを最後のページにも載せていますので、またご自宅等にお戻りになられてからご覧いただければと思います。私からの説明は以上でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 司会:続きまして松井市長よりご説明申し上げます。
戦前は大阪市域に人、物、お金も集まっていた
松井:それでは私のほうから、この特別区を設置するに当たって、これまでの大阪府、大阪市の成り立ち、そして時代背景、社会構造、人口構造の変化を踏まえて追加で説明をさせていただきます。まず大都市制度改革に取り組むための時代背景といたしまして、もう皆さんご承知のように、これはもう大阪府域の地図であります。大阪府域のど真ん中が大阪市域でありまして、言うまでもなく大阪府と大阪市っていうのは重なり合っているんです。ばらばらではありません。そして戦前はこの大阪府域全体の人口が470万人となって、大阪市域に320万人の人が暮らしていました。大阪市域外は農村部という、そういう形で、大阪市域に人、物、お金も集まっていたのが、その戦前の時代です。 そして高度経済成長になり、この大阪市域に集まっていた人、物、お金が府域全体に広がるようになってまいりました。今、大阪府は880万の人口であり、大阪市域内は270万。それ以外に、880万のそれ以外の方々が今、普通に暮らされている。事業所の数も市域から大阪府域外に広がっているのが今の現状であります。 そんな中で、戦後はこの市域と府域を分けて、それぞれが仕事をする、広域行政が仕事をする、その時代はそういう形で分けて仕事をすることも、下水道、道路、インフラ整備、そういうものが速やかに進むという、そういうことが求められる時代もあったということです。しかしながら当時からやはり同じ権限を持つ大阪府と大阪市です。当時からやはりそれぞれの権限を奪い合いをするというようなことは起こっておりました。 それがこの大都市制度を巡る歴史なんですけども、昭和22年にはこの大阪市を含む5都市、これは特別市を指定してくれという行動を起こされています。これは何か。大阪市に大阪府の権限を全て移してくれというようなことです。しかしながら大阪府としましてはやはり、当時は大阪市域が経済の中心でありますから、その部分だけの権限を失うと大阪府域外にさまざまな広域事業を展開するのに支障がある。それは逆でしょうということで、大阪府は昭和27年・30年に大阪産業都、大阪商工都というものを提唱いたしました。これは広域行政を大阪府に一元化するということでは、今われわれがご提案している大阪都構想、いわゆる大阪都構想と同様の提案であります。