葉の枚数で収穫量が決まるって知ってた?レモンやミカンなど柑橘類をおいしく育てるカギは「葉」が握っている!
さわやかな酸味を楽しむレモンやユズ、極上の甘みが味わえるミカンやオレンジ。柑橘の世界は、味もサイズも収穫時期もバラエティ豊か! お気に入りを見つけて、とびきりおいしく育ててみませんか? 『趣味の園芸』2024年11月号では、おいしさにこだわった果樹の栽培方法を特集しています。一部を抜粋してお届け。 みんなのレモン栽培の写真
果実に養分を運ぶ「葉」の役割
おいしい果実をたくさん収穫するには「葉」がカギとなります。 ご存じのとおり、葉の重要な役割は「光合成」。葉は日光を受け、葉の中にある葉緑素を使って、二酸化炭素と水から糖をつくります。植物はこの糖を養分にして成長し、果実が甘く大きくなることにも糖が使われます。 つまり、おいしい果実をどっさり収穫するには、健康な葉がたくさんついていることが重要なのです。
葉の枚数で、収穫量が決まる!
長年の研究で「果実1個を生育・成熟させるのに必要な葉の枚数」の目安がわかっています。これは「葉果比(ようかひ)」と呼ばれ、種類や品種によって違います。 例えば、ウンシュウミカンやレモンの場合、果実1個に必要な葉は25枚(葉果比25)。葉が100枚ある木なら、4個の果実を残します。 ●摘果時に目安となる葉の枚数(葉果比) 《果実サイズが20g以下》 キンカンなど 1果に必要な葉の枚数...8枚 《果実サイズが150g前後》 ウンシュウミカン、レモンなど 1果に必要な葉の枚数...25枚 《果実サイズが200g前後》 オレンジ、イヨカン、'清見'、'せとか'、ユズなど 1果に必要な葉の枚数...80枚 《果実サイズが400g以上》 ブンタン、バンペイユなど 1果に必要な葉の枚数...100枚
どの果実を間引く?
小さい果実、傷のある果実。また、上向きについている果実(天なり果)は、生育がよすぎて大味になりやすいので、これも間引きます(=摘果)。残す果実は、木の左右どちらかに片寄っていても問題ありません。 果実をならせすぎると、葉でつくった養分が行き渡らず味が落ちたり、大きくならなかったりするためです。さらに、翌年の収穫量が激減することもあります。果実は適正な数だけ残しましょう。適期は7月から9月頃です。