「学校に行きたくない」「親に愛されたい」シンガーソングライター・玉城ちはるが2000人以上の子どもたちの相談にのって気づいたこと
自身のさまざまな経験をもとに、他者理解を深めるために、全国の小中学校・高校・大学で「命の参観日」という講演を行っているシンガーソングライターの玉城ちはるさん。「家族相談士」の資格をとり、日々、子どもたちのSOSに向き合っています。(全4回中の4回) 【写真】「ご自身も2児のママ」子どもたちのSOSに向き合う玉城さんの素顔(全14枚)
■子どもたちが相談してきてくれたことを褒めたい ── 講演「命の参観日」をきっかけに、小・中・高・大学の子どもたちと無料でLINE相談をされているとのこと。2000人を超える子どもたちの相談に乗ってきたそうですね。
玉城さん:最初は「メールで相談できませんか?」と言われたのがきっかけで、公式LINEを立ち上げ、子どもたちと直接つながるべくLINE相談を始めました。 ──「学校に行きたくない」「どうやったらお母さんに愛されるか」などの相談があるそうですが、そんな子どもたちの声に応えるのはとても繊細で慎重になることと思います。どのようなことを大切にして対応なさっていらっしゃいますか? 玉城さん:大切なのは応えるのではなく話してもらえるように寄り添うことだと思っています。まず初めに、私に相談してくれたことに対して感謝の気持ちを伝えます。というのも、たいがいの子が自分を否定したり、相談することが申しわけないとか、みっともないと思ってしまっています。なので、相談したこと相談できたことを褒めてあげたくて感謝を伝えます。
「今、あなたは問題を解決しようと私に相談できた。あなたは行動力がある人なんです。誰もが相談できるわけではないので、解決する能力がある人なんですよ。そのことに自信を持ってください」と。子どもたちが悩みを吐き出すことで「今は視野が狭い状態だけど、そのなかで少しでも余裕が生まれると解決の糸口が見えてくるんだ」ということに気づいてもらえるように継続的に声をかけています。自分自身の持っている力を信じて、活かせるようにするお手伝いしています。