阪神・藤川球児監督 失策は「数より質」にこだわる…岡田イズムを継承
阪神・藤川球児監督(44)が5日、エラー数を重視しない守備面の方針を打ち出した。昨季はチーム全体で12球団ワースト2位の85失策を記録したが、内野が土の甲子園を本拠地とする以上、他球団と同列の比較は困難。「人工芝の球場と違って難しい。“撲滅運動”みたいなことをしても意味がない。特に意に介していないと言うか(気に)留めていないです」と明確に言い切った。 重要なのは「エラーしないことが目的ではなく、勝つため」であることだ。遊撃手の木浪が3失策を犯した昨年4月26日のヤクルト戦(甲子園)、三塁手の佐藤輝が坂本からの送球を落球した5月14日の中日戦(豊橋)など、負けに直結する致命的エラーは減らさなければいけない。ただ、ミスを恐れてプレーが消極的になるのは、それ以上に寂しい。 指揮官は昨年末からYouTubeなどを利用し、守備の動きを入念にチェックしている。「それ(失策)がどうチームに響いているか。その場面に出くわした時にどうしていくかの対策」を練っている。失策の「数より質」の方針は、岡田前監督(現オーナー付顧問)と同じ。春季キャンプから、守備の考え方を改めて浸透させていく。(中野 雄太)
報知新聞社