開幕2軍から奮起!今や竜の主軸となった福永裕基内野手の原点は"悔しさがすべて"
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なかなか梅雨明け宣言できない竜
7月18日、梅雨明けの発表があった東海地方。30度を超える暑い日が続く名古屋だが、ドラゴンズの戦いぶりはなかなか梅雨明け宣言とは言えない状況だ。オールスター前、最後の3連戦となったジャイアンツ戦も残念ながら1勝2敗と負け越し。7月21日現在、今シーズン最多となる借金8。苦しい戦いが続いている。 このような場合、求められるのはなんといってもラッキーボーイの出現。今シーズン、2軍で活躍しても1軍レベルではなかなか力が発揮できず降格する選手を数多く見ているが、混迷を極める今だからこそ我慢の起用を求めたいものだ。いつの世も新戦力がチーム力の底上げにつながるわけで、期待の声が高いブライト健太選手、鵜飼航丞選手、三好大倫選手、そして誰もが期待をかけるダヤン・ビシエド選手の大暴れを1軍の場で見たいドラファンは多いはず。各々の選手ともに、2軍において決して芳しい成績を残しているとは言えない。ただ信賞必罰として1軍でも数字を残していない選手は2軍降格するという焦りを、そして2軍選手は成績を残せば1軍昇格という希望をもって汗を流して欲しいものではないか。 さて今週のサンドラは、4番にも抜擢される活躍を見せている福永裕基選手の特集。開幕1軍入りを逃した悔しさをバネに、いまや竜の主軸を任されるまで成長した福永選手。ここまでの活躍について語ってもらった。
悔しいことがすべて
開幕を2軍で迎えた男が、今ではチームに欠かせない活躍を見せている。7月は8試合連続ヒットを記録するなど好調をキープ。7月12日、バンテリンドームで行われたタイガース戦、プロで初めての4番にも座った。 "マジか!" 試合前、4番を打つと聞かされた福永選手は驚きを隠さなかった。しかし自分の中では4番目に打つバッターとして、特に心が高ぶるなど変化はなかったという。ただただチームが勝つために貢献したい、その一心をもって試合に臨んだ。 今でこそ打線の中心に座る福永選手だが、その歩みは順調なものではなかった。2023年、ルーキーだった昨シーズンは開幕スタメンの座を掴み、5月下旬までは打率3割をキープ。しかし夏場は打率1割を切るなど、プロの洗礼を浴びた。 そして今シーズンの開幕は2軍スタート。福永はもがいていた。 福永選手「自分の実力が足りないだけなので、認めてもらえるまで頑張るしかない」 思い返せば、ここまでの道のりは試練の連続。高校時代は甲子園の出場はなし。大学、社会人と進み、2度のドラフト指名漏れの末、26歳でようやく悲願であった指名をつかみ取った。 "悔しいことがすべて" 福永選手は自らの原点をそう捉える。 開幕1軍を逃した悔しさ、そして自分の力をアピールできなかった不甲斐なさに彼の心に火が付いた。