開幕2軍から奮起!今や竜の主軸となった福永裕基内野手の原点は"悔しさがすべて"
脱力した中でのフルスイング
逆境には慣れている。再び1軍の舞台へ立つために取り組んだのは、新たなる武器を手に入れること。昨シーズン、わずか2つに終わった盗塁が2軍とはいえ、4月下旬までの27試合で11盗塁という数字を残した。 福永選手「なにかインパクトのあるものを残さないといけないと。とにかくアビールし続けて1軍へ呼んでもらえるように頑張っていました」 一方、持ち味のバッティングもアピール。1軍昇格までに92打数30安打17打点3本塁打、打率.326と好成績を残し、開幕から約1か月遅れとなる4月25日に1軍昇格を果たした。 1年間プロ生活を経験したことで、自分自身の変化を感じ取っている。それは結果を欲しがり、当てにいっていたバッティングは自分の良さを消してしまう。とにかく心掛けるのはしっかり振ること。そしてその中でも打席では力みすぎない。まさに脱力した中でのフルスイングである。 福永選手をプロ入りから指導する和田1軍打撃コーチは飛躍の理由をこう話す。 和田コーチ「プロのスピードやキレに1年間で慣れたことが大きい。元々ポテンシャルは高い選手で何事に対しても全力で取り組む選手。余計に自分の身になりやすい伸びしろはかなり持っているのではないかと思っています」 この日のゲストコメンテーターとして出演した吉見一起さんもプロに慣れたことは大きいとしながらも、もうひとつ成長した理由を挙げた。昨年変化球へのもろさを感じていたが、それも克服。変化球もしっかり振れるようになったのが好調の要因ではないかと解説した。
試練を乗り越え、栄光ある戦士
そして和田コーチが語った無限のポテンシャルが今、開花しようとしている。7月16日、神宮球場でのスワローズ戦。プロ初となる4番に座り、初回に魅せた右方向への完璧な一発。昨年低迷した夏場を迎えても彼の打棒はとどまることを知らない。 福永選手には励みになっているものがある。初めて作られたオリジナル応援歌だ。 "試練を乗り越え 栄光(はえ)ある戦士となる 広角に打ち返せ 福永裕基" まさに福永選手が歩んできた道そのもの。目標だった甲子園出場の夢が叶えられなかった高校時代。そして26歳までドラフト指名漏れなど、彼の野球人生は険しい道のりだった。数多くの試練を乗り越え今、プロ野球の舞台で輝きを見せる。竜の主軸を担う男はファンの歌声を背に戦い続ける。 がんばれ福永裕基! がんばれドラゴンズ! 燃えよドラゴンズ! 竹内 茂喜
CBCテレビ