故障で苦しんだ五輪&世界陸上入賞者の廣中璃梨佳が今季初レース 過去2回区間賞の3区でパリ五輪代表らと対決【クイーンズ駅伝】
安藤は東京五輪10000mに廣中とともに出場。それ以前から17年に2時間21分36秒の初マラソン日本最高を樹立、同年のロンドン世界陸上代表入りするなど、マラソンでも日本トップレベルで走り続けてきた。 今年3月の名古屋ウィメンズでは2時間21分18秒の自己新で優勝。惜しくもパリ五輪代表入りは逃したが、充実ぶりが感じられた。 ところが名古屋ウィメンズの後は、廣中と同様に故障に苦しんだ。大腿の疲労骨折で3カ月走れなかったという。安藤も「陸上競技人生でこれだけの長さを休んだのは初めてです」と言う。 ただ、廣中の半分の期間だった分、安藤は9月の全日本実業団陸上、Athletics Challenge Cupと5000mを走ることができた。記録は15分台後半で自己記録とはまだ差があり、10月のプリンセス駅伝も3区で区間9位。 安藤は移籍を多く経験してきた選手。色々な事情があってのことだが、指導者や練習環境が変わってきても結果を残し続けている。「指導者や環境はすごく大事だと思いますが、それを生かすも殺すも、最終的には自分次第だと思います。ちょっとリスクを取って、言い訳を作らず挑戦していくことは、プレッシャーもあますが、それをプラスに変えていけたらな、という思いがあります。今回の故障も新しい自分を発見できる1つのきっかけでした」 完全復活はもう少し先になるかもしれないが、クイーンズ駅伝をステップに、冬の世界陸上マラソン選考レースに出場する。 しまむらの太田崇監督は次のように説明した。「うちの練習のやり方もありますが、今までの安藤の経験もありますから、相談しながらやっています。チームの練習にこれから、安藤なりに付け足してマラソン練習をしていくことになります。付け足す部分が、彼女の言う“自分次第”なんです」 選考レースへの意気込みを聞いた。 「代表、狙いますよ。もちろんです!」 安藤にも笑顔が戻ってきている。 ■3区出場選手たちのコメント 前日会見に出席した選手やこれまで取材させてもらった選手たちの、3区についてのコメントを紹介する。