パロマが富士通ゼネラルを2560億円で買収へ…1株2808円で7月にTOB開始
給湯器大手パロマの持ち株会社「パロマ・リームホールディングス(HD)」は6日、空調機器大手の富士通ゼネラルを総額約2560億円で買収すると発表した。エアコンなどの空調機器の需要は世界的に高まっており、買収により成長市場を取り込む。
7月上旬をめどに株式公開買い付け(TOB)を開始し、完全子会社化を目指す。TOB価格は1株当たり2808円。富士通ゼネラル株の4割を持つ富士通は、TOB後に富士通ゼネラルの自社株式取得に応じ、保有株を920億円で売却する。
パロマ・リームHDは2023年の設立で、パロマのほか米欧を中心に給湯器や空調設備を手がける米リーム・マニュファクチャリングを傘下に持つ。リームと富士通ゼネラルは16年から北米での共同開発や相互供給で協業している。
富士通は、デジタル技術やAI(人工知能)の活用による業務効率化を中核事業と位置付け、親和性の低い事業の売却を進めており、富士通ゼネラルも以前から売却対象となっていた。