軽新車販売10年連続トップ目前! ホンダ「N‐BOX」の無双状態はいつまで続くのか!?
「実はスペーシアのXに来年1月に乗り換えます」 これまでホンダの軽N-ONEに10年乗ってきたという森永氏。当然、今回の乗り換えに際してN-BOXも検討している。スペーシアの決め手はなんだったのか。 「実際に試乗すると両車に大差はありません。しかし、下取りを含めたコミコミの見積もりが、N-BOXは200万円台。一方のスペーシアは170万円だったんです。加えてN-BOXはガソリン車で、スペーシアはマイルドハイブリッド車ですからね」 つまり、スペーシアはコスパが高いという話である。 「僕はホンダのN-ONEに10年乗ってきた。関越道なんかを走っていると、普通車にどんどん追い抜かれる。でも、前述のとおりホンダ車はエンジンがいいし、運転していて楽しい。ただ......僕も70代目前で、普段は畑などに荷物を運ぶだけなので、今回はスペーシアに軍配が上がりました。もう少し年齢が若かったらN-BOXを選んだかも」 ■N-BOXジョイの内装に賛否!? 9月20日、スズキは2代目スペーシアギアを発売した。約6年ぶりのフルチェンを受けた人気のSUVモデルで、N-BOXジョイのガチ対抗だ。外観はジムニーやハスラーなどSUVモデルと同じ伝統の丸目ヘッドランプを与えられた。ちなみにデザインテーマは"武骨かわいいをもっと武骨かわいくする"。つまり、全体的に先代の底上げを敢行したわけだ。これが功を奏したようで、10月の新車販売でスペーシアは1万4234台(前年同期比50.8%増)を達成するイケイケ状態! 一方、N-BOXは10月の新車販売総合ランキングでトヨタのヤリスに僅差で敗れて首位陥落。ホンダ入魂のN-BOXジョイを投入しながら1万6821台(前年同期比26.7%減)で、絶対王者としては物足りない数字だ。実際、SNSなどには《N-BOXに異変が起きているのでは》と指摘する声も。 ホンダの販売店関係者からはこんな話が聞こえてきた。 「N-BOXジョイの内装は、全車チェック柄の撥水(はっすい)シートを採用しています。ただ、実車を見た一部のお客さまからは、『外観は好みだが、シートはもっと落ち着いた色がいい』という声も......」 連勝街道をバク進してきた絶対王者N-BOXにも弱点はあるようだ。好調スペーシアがどこまで牙城を切り崩せるか。来年もこの激熱バトルに注目したい! 取材・文・撮影/週プレ自動車班