川遊びするリコちゃん。　写真提供/マキさん

NPO法人『福祉広場』代表の池添素さんは、不登校や発達障害の子どもと親にかかわり続けて40年、子どもの不登校に悩み苦しむ親たちを支えている。 【写真】不登校だった娘が自ら登校するように。 その池添さんと出会った家族と池添さんにジャーナリストの島沢優子さんが取材する連載「不登校と向き合うあなたへ~待つ時間は親子がわかり合う刻」第6回は、小学1年生のゴールデンウィーク明けに学校に行けなくなった娘のリコちゃんと向き合う母・マキさんについてお伝えしている。 3歳児健診で臨床心理士から「検査上は問題ありません。グレーと思うんやったら、グレーと思って育てたらいいでしょう」と突き放されたマキさん。リコちゃんの学校の様子について池添さんに相談したところ、学校のサポートがリコちゃんのストレスになっているかもしれないとのことだった。前編「発達検査でHSC(人一倍敏感な子)と診断された娘…学校のサポートが不登校の原因になる理由」では、教員や心理士などの専門職の方の言葉がかえって子どもや親の重荷になることもある実情をお伝えした。 池添さんのある言葉を胸に娘さんと向き合ったというマキさん。池添さんが不登校児の親たちを勇気づけ、闇から救い出した言葉とは。ジャーナリストの島沢優子さんがレポートする。 池添　素(いけぞえ・もと) NPO法人「福祉広場」理事長。京都市職員として保育所や児童福祉センター療育課などで勤務した後、1994年に「らく相談室」を開設。2012年にNPO法人福祉広場へ移行し、相談事業を継続している。子育て相談、発達相談、不登校相談、ひきこもりや親子関係の相談など内容は多岐にわたり、年齢も多様な相談を引き受けている。著書に『ちょっと気になる子どもと子育て―子どものサインに気づいて』『いつからでもやりなおせる子育て―子どもといっしょに育ちを振り返る』『笑顔で向きあって-今日から始める安心子育て-』『子育てはいつもスタート―もっと親になるために』『いつからでもやりなおせる子育て第2章』(いずれも、かもがわ出版)『育ちの根っこ―子育て・療育・つながる支援』(全障研出版)『子どもを笑顔にする療育―発達・遊び・生活』(全障研出版)『連れ合いと相方―介護される側と介護する側』(共著=かもがわ出版)立命館大学産業社会学部　非常勤講師、京都市保育園連盟巡回保育相談員。