セは混沌パは4強。交流戦後に逆襲可能性のあるチームはどこ?
プロ野球の交流戦は、楽天―広島の1試合だけを残すのみとなった。楽天の勝ち負けで上位の順位が変動する可能性があるが、ソフトバンクの優勝、最下位の広島は確定。パ・リーグが58勝45敗4分で今年もセ・リーグに圧勝することになった。だが、セでは暫定3位の巨人、暫定4位の横浜DeNAの2チームが貯金を作って健闘。一方、パではオリックスが4連勝締めの2位で交流戦を終えるなど奮闘した。ペナントレースは28日から再開するが、交流戦の戦いから見える“逆襲しそうなチーム”はどこだろう。 元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏は、「交流戦では広島が最下位になりましたが、同一リーグでは2位をキープしています。何も悲観することはありません。大事なのは、再開してからです」とした上で、この2チームの名前を挙げた。 「セは横浜DeNA、パは楽天の2チームです」 その理由は? 「逆襲のポイントは、上位にいるチームの中に落ちてくる可能性のあるチームがどれだけあるかという部分です。リーグでの順位がBクラスにあるチームの中でセは横浜DeNA、パではオリックスが交流戦の上位に来ました。横浜DeNAの場合、引きずり落とす可能性のある球団が上位に2球団はあります。でもパは、あれだけ怪我人が出ても優勝したソフトバンク、楽天、日ハム、西武の4チームの牙城を崩すのは容易ではありません。オリックスが好調でしたが、同一リーグで勝ち上がるときに、“じゃあ、どのチームを引きずり落とすか”が見当たらないのです」 里崎氏らしい独自理論だ。 まずセから見ると、横浜DeNAは10勝7敗1分で貯金「3」で暫定4位。リーグ戦では、まだ借金「3」で4位だが、3位の阪神に2ゲーム差に迫っている。 「横浜DeNAは、元々個の能力のあるチームです。打線ではソト、神里が好調で中継ぎも安定してきました。新人の上茶谷がローテーで計算のできる戦力になっています。勝てない時期がありましたが、悪くはなかったし、たまたま打線の巡り合わせや疲れで勝ち星につながらなかっただけで、これくらいできる力はありました。筒香が交流戦で打率.204と調子を上げることができていませんが、最終的には数字を合わせてくるでしょう。宮崎の状態がもう少し上向きになれば打線の爆発力をバックに上昇する可能性はあります」 ルーキーの上茶谷は交流戦3試合に投げ、1勝しかつかなかったが、防御率1.96の安定感。打線ではソトが7本塁打、13打点、神里が交流戦打率を.303としている。