【Jリーグ】過密過ぎる日程の現状
2015年シーズンのJ1リーグ最大の注目点といえば「2ステージ+チャンピオンシップ(CS)」制の導入だろう。今回はいよいよ大詰めを迎えた2ステージ制について開幕前に言われていたメリット、デメリット、そしてシーズンを戦う中で見えてきた課題を検証してみたい。 まずはメリットについて以下の2点がシーズン前から言われていた。 ・年間勝ち点による消化試合の減少 ・これまで優勝争いに加われなかったチームが上位に食い込むチャンスが増える。 消化試合の減少については、表1、表2を参考に次節11/7の注目試合をご覧いただきたい。
G大阪(年間3位、2st 4位) vs広島(年間、2st 1位) 鹿島(2st 2位) vs横浜FM(2st 3位) 浦和(年間2位) vs 川崎F(年間6位) 柏(年間9位) vs FC東京(年間4位) CS進出を懸けた戦いが上記4試合。年間勝ち点でCS進出を確定させている広島、浦和にとっては、「ステージ優勝&年間勝ち点1位」でCS1回戦・準決勝シードで日程を優位に進めたい。その他のチームにとっても、それぞれ残されたCS進出の条件を満たすべく1戦も落とせない。年間勝ち点上位チームにおける消化試合の減少という点では成功しているのではないだろうか。
では、多くのサポーターが期待しているこれまで優勝争いに加われなかったチームの上位進出傾向についてはどうなのか。表2、3をご覧いただきたい。 表2には今季1st、2stの順位を、表3には今季年間順位と各チームの昨季年間順位をまとめた。これらの表によると、上位に占めるチームは年間順位上位が定位置のチームばかり。昨年上位だった鳥栖や柏が低迷しているくらいで、下位から上位進出したチームの存在は確認できない。単純に順位の比較では下位チームを応援するサポーターにとっては期待通りにはいっていないようだ。
続いてデメリットについて。 ・年間勝ち点トップがプレーオフで敗退し、年間王者になれない ・CSの仕組みが分かりづらい ・プレーオフ確保のために過密日程となる 一番目の項目に関してはこれから大会を迎えるため検証できないが、仕組みは分かりづらいと言える。残り2節の時点で、2stを広島、G大阪が優勝するのか、それとも鹿島、横浜FMが優勝するのかによってCSの組み合わせや日程も大きく変わってくる。