【Jリーグ】過密過ぎる日程の現状
では、過密度合いがどの程度のものなのか。これまでも過密日程の問題は議論されてきた。総じて言えるのが、リーグで優勝を争う強豪チームにはリーグ戦以外にもナビスコ杯、ACL、天皇杯での上位進出が濃厚ということ。中でもACL上位進出に伴う過密日程や移動距離問題は選手に与えるダメージが大きい。それでは表4をご覧いただこう。 こちらは過去ACLで決勝や準決勝に進んだチームの年間公式試合数をまとめたものとなっている。各チーム年間55試合以上戦っており、シーズン終盤の9~11月にかけての試合数も多くなっている。この試合数が物語るものこそACLやナビスコ杯、天皇杯での上位進出による影響で2試合/月程度の試合増が見込まれる。これ以外にも代表選手は海外遠征もこなすなど、この時期の移動による疲労度は計り知れない。
中でも2008年のG大阪はチーム史上過去最多となる年間61試合を戦った。リーグ戦終盤は5勝1分5敗と失速し、年間8位にとどまることとなった。そんなG大阪は今年も現時点で55試合を消化済み。今後のリーグ戦の結果次第ではあるが、表5に示すようにCS進出→優勝となるとクラブワールドカップ(CWC)への出場が決定し、天皇杯と合わせて12月に最大8試合が追加されることになる。
CWCが日本で開催される来季も今季同様にタイトなスケジュールとなることは確か。選手のパフォーマンスを年間通して維持し質の高い試合をする上でも、一刻も早い過密日程への対応が待たれる。 (株)日刊編集センター