場を盛り上げた後に「言わなければよかった」と反省している<かくれ繊細さん> 調子に乗らないよう自分に「ブレーキ」を踏んでいるのかも。その原因は過去にある?
◆なぜ「止めに入る」のか この「止めに入る」ということが、なぜ起こるのかというと、かくれ繊細さんがうかれて調子に乗ってしまわないためのブレーキ役が必要だからです。 このブレーキ役は、あなたのおそらく幼い頃から、調子に乗った時(これが「アクセル」です)に、痛い目にあった経験からつくられたものです。 アクセルをふかしすぎて誰かに戒(いまし)められたり、自分が猛烈に恥ずかしくなったという経験があったためです。 その時の猛烈に恥ずかしいという痛みを体が覚えているので、もう二度とそういう体験をしないために、ブレーキをかけてくれる力も、あなたの体に備え付けられています。 つまりアクセルが強く踏まれる(調子に乗る)やいなや、ブレーキ(自分を止める、ダメ出しをする)も踏まれるようになっているのです。かくれ繊細さんのアクセルとブレーキは、自動的に稼働するんですね。 かくれ繊細さんの場合はそのどちらも強い力ですから、両方いっぺんに踏み込まれると簡単に疲れてしまうのです。 アクセル:サービス精神を発揮。「皆と楽しくしていたい! 自分が楽しませる!」 ブレーキ:自分をたしなめる。「だからあなたはダメなのよ!」
◆対策 サービス精神は、悪いものではありません。 あなたの人の好(よ)さ、明るさ、楽しさ、慈しみの気持ち、愛情深さから発生しているもので、そういうあなたの一面を好きだと言ってくれる人も必ずいるはずです。 アクセルを踏み込んでいる時にその勢いを止めたくなくて、ついついアクセルを全開にしがちですが、楽しい気分の時、止めようとしにくる力を確認してみましょう。 かくれ繊細さんのサービス精神は、なくなりませんし、それを止めにくる力もなくなりません。 そのどちらもなくすことは不可能ですから、あなたのその旺盛なサービス精神を「ダメなもの」と否定してしまわないようにして、受け入れていくようにしてみましょう。 アクセルを踏んでいるあなたと、ブレーキを踏んでいるあなた、両方あっていいんだと思えると、疲れにくくなってくるかと思います。 ※本稿は、『かくれ繊細さんのめんどくさい疲れを手放す本』(清流出版)の一部を再編集したものです。
時田ひさ子
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