人骨を拾い、遺体で遊ぶ子どもたち 中東シリアのアサド政権下で行われた“虐殺”の現場を現地取材【news23】
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中東シリアで14年続いた内戦は、子どもたちの未来に大きな影を落としています。虐殺や空爆が繰り返された町では、子どもたちが人の骨で遊ぶなど、信じがたい光景が広がっていました。(※映像には暴力的な描写が含まれます) 【写真で見る】シリア アサド政権下で行われた“虐殺”の現場 ■戦闘・虐殺に怯えた街は今?市民銃殺の現場 アサド政権が崩壊したシリア。 増尾聡 記者 「アサド大統領のポスターも焼かれたのか、至る所でアサド大統領の痕跡を消そうとする動きがあります」 首都ダマスカスの中心部から、車で15分ほどのところにあるタダモン地区にカメラが入りました。 増尾記者 「歩いていると目に入ってくるのは、完全に崩れた建物や、外壁もなく、コンクリート片がむき出しになっている建物ばかり」 タダモン地区は反体制派勢力などが一時拠点としていたことから、政府軍が度々激しい攻撃を加えてきた町。住民の脳裏には忌まわしい記憶が刻まれています。 タダモン地区に住む男性 「恐ろしいことが起きた。身元証明書で出身を調べたあと殺して遺体を埋めたんだ」 この町では2013年、政権側による虐殺が起き、一方的に“反体制派と関わりがある”と見なされた市民40人以上が一度に命を落としました。 インターネット上に流出した2013年の“虐殺”とみられる映像には、後ろ手に縛られ、連行される市民の姿が写っています。銃を持っているのは政権側の“情報機関員”だとみられます。 政権側の“情報機関員”に「走れ!」と言われ、市民は穴へ飛び込みました。その穴の中には、多くの市民が折り重なるように倒れています。 別の場面では市民が蹴り落される様子も…。 政権側は市民を銃殺し、遺体に火を放ったと伝えられています。 タダモン地区に住む男性 「裏切り者といわれ、常に殺される危険にさらされていた」 ■骨を拾い…「遺体で遊んでいた」戦禍を生きた子どもたち 増尾記者 「(虐殺の場所)ここら辺だったそうです」 虐殺の為に掘られた穴はすでに埋められ、今は道路になっていました。その場所では、子どもたちが駆け回る様子も見られました。