《遅延や欠航のリスク》飛行機が着陸直前「荒天のため引き返す」ことに…その後はどうなる?旅行ジャーナリストが実体験を踏まえて紹介!
条件付き運航便は注意!「出発したけれど着陸できない」は本当にある
欠航よりも悩ましいと個人的に思うのが、引き返しや他の空港へ着陸する可能性がある「条件付き運航便」。5月に旅を一緒にする予定だった夫は、2回連続で着陸できず羽田空港へ引き返す事態となりました。 今回、私は大阪伊丹空港から、夫は羽田空港からそれぞれ出発し、秋田空港で待ち合わせて旅をする予定でした。ところが到着時間の早い羽田発の便は前日の夜に、伊丹発の便は当日朝に、秋田空港が荒天とのことで条件付き運航便となりました。久しぶりの夫婦旅ということもあり、また伊丹のカウンターで聞いたところ「現状では条件付き運航便の中でも、リスクが一番低い状況」とのことで、変更せずにそれぞれ飛行機へ乗り込むことに。 私の飛行機は、揺れがひどかったものの秋田空港に無事に着陸。しかしホッとしたのも束の間。先に到着しているはずの夫の飛行機が見当たりません(というか一台も飛行機がいなかった)。ほどなくして夫から「秋田空港で着陸にトライしたものの難しくて引き返した。次の便も条件便ではあるけれど空きがあったから振り替えた」との連絡があり、私は空港のラウンジで待機することに。 その後、飛行機は普通に離発着をしていたので安心していたところ、夫の到着時間が近づくと再び風が強まりいやな予感が。到着予定時刻になると「上空で待機中」のアナウンスが空港内に流れ、30分ほど秋田上空で粘ったものの再び引き返す事態となりました。この日は他の航空会社も東京便のみが運悪く立て続けに引き換えし、秋田から東京へ向かう予定だった人も機材がなく欠航。途方に暮れる姿がみられました。 引き返した飛行機から30分後に到着の便は、通常通り着陸していたのをみるに、昨今の気象状況は急に変わり予測が難しいこともあるようです。条件付き運航となると「なんとかなる」と思いがちですが、急ぎの場合を除き、最悪の事態を念頭におき判断をすることも重要です。
引き返したあとは?その他の後処理も大変
その後の我が家ですが、当日の羽田空港発の秋田便は既に満席で振替は不可(※以降の便も条件がついたものの到着はできていました)。夫は帰宅し、翌朝の便で一日遅れて秋田入りとなりました。 振替の手続きは、当日便への振替は特別カウンターが設けられ、そちらで希望を伝えて対応。翌日以降の便への振替やキャンセルはWEBで操作するようにと案内が配られたとのこと(JALの場合)。 私はといえば、予約していた宿はレンタカーで向かう予定の遠方だったこともあり事情を伝えキャンセルし、空港からリムジンバスでアクセスできる秋田市内のビジネスホテルを予約。レンタカーも日数を変更するなどの手続きをしました。天候で到着できない旨の理由を伝えたところ、宿は先方のご厚意でキャンセル料はとられず、レンタカーは1日分の返金がありました。 なお空港からのリムジンバスは、地方空港の場合、発着便にあわせてダイヤが組まれており、空港発の便は、到着がおくれればリムジンバスも遅れて出発という対応が多いようです。 条件付き運航便は予定通り到着できれば問題はありませんが、引き返せば計画が大きく狂い無駄に時間を消費します。また他の空港へ着陸すれば、自腹で予定地までの移動も必要となり、加えて天候による場合、飛行機の揺れがひどいことも。 先の例では夫曰く「ジェットコースターのようで怖かった。気分を害している人もちらほらといた」とのこと。天気予報の状況やスケジュールを考え予定を改める、あるいは便を変更する際も、より確実な便を選ぶことも重要そうです。