大阪府・吉村知事が定例会見6月17日(全文3完)医療キャパ超過する状況が第2波
第2波とはどういう状況なのか
日本経済新聞:第2波の感染拡大というのは、例えば東京都の今の感染の状況は一定追跡ができている状況で、数は増えているけれども追跡ができているという状況です。一方で、オーバーシュートしたり市中感染が拡大しちゃう状況もあると思うんですけれども、知事にとって第2波というのはどういう状況なのか、あらためて教えてください。 吉村:今の東京の状況、東京は、報道で見る限りの情報しかないのでなんとも言えないんですけども、たぶん東京の保健所はもっと詳しい情報があると思いますが、話を聞いている、報道で聞く限りでも、ホストクラブとかそういうところのクラスターが主だろうと思っているので、そこのクラスターつぶしを丁寧にやっていけば、いわゆる東京全体が、感染拡大が広がるというものではないだろうと思っています。 僕自身がおびえるというのは、警戒しなきゃいけないのが、そういったぽつぽつ起きるクラスターではなくて、いわゆる右肩上がりに感染者が伸びていっていると。クラスター対策では、もうこれはちょっと説明し切れないような数字、増え方になっていると。これを予測したら、ここを予測するのがK値モデルの予測なのか、いろんな予測のしようがあると思いますし、国では西浦モデルでやってるわけですけど、その予測に従うと大阪の医療キャパをオーバーする状況、これが僕は第2波だというふうに思っています。
医療キャパをオーバー、あるいは近づくか
だからそれをなんとか抑えなきゃいけないし、第2波が医療キャパをオーバーするか、あるいは医療キャパに非常に近づくか、非常に危険な、医療体制と比べて危険な状況になるのが第2波だと僕は思っています。だからさっき、そういう意味で医療体制というのをまず確定させた上で、逆算して対策を練るというのはそういった意味で。要は医療体制がオーバーしちゃうと、それは助かる命も助からないことになりますので、そこはなんとか防ぎたい。絶対数というよりやっぱり医療体制との関係なんじゃないかなと思います。 医療体制が非常に脆弱な地域で、例えば重症ベッドが50ぐらいしかないような地域で100人の重症者が出たら、それはやっぱり医療崩壊だと思うし、そこでの地域では避けなきゃいけないから、50人を超えないやり方というのをやっぱり考えなきゃいけない。そうなってくると、早い段階での社会活動を止めるだとか、ちょっと分からないですけども、その地域の戦略があると思いますが。 僕自身がやっぱり基準にしてるのは、医療キャパを超えるかどうか。特に重症ベッドでしょうね。中等症・軽症のベッドは1400を目指してますし、これは実現できるだろうと思っています。大阪のベッド数というのは8万病床ありますから、そういった意味では、もし、わっと増えてきたときでも、ちょっとお願いしますっていうので、もうある意味そういった対応もあり得ると思うんですけど、ICUについては急遽つくることはできないんです。今188あって、215を目標にしてますけども、急遽、全部それで使ったら、大阪のICUは500です、全部で。HCUで500、1000ぐらいですけども、それを完全に止めてしまうと今度はそれ以外の病気を対応できなくなっちゃいますから。 やっぱりICUを使うのは命に関わる病気なので、そういった意味では重症病床の使用率というのは非常に重要になるだろうと。大阪モデルでも重症病床使用率は定めてますけど、そこは非常に重要になってくるんじゃないかなとは思います。 司会:次のご質問をお願いします。ほかによろしいでしょうか。それではこれで終了させていただきます。ありがとうございました。 女性:すいません。本日、政務のご質問がある社はいらっしゃいますでしょうか。それでは、じゃあ終了させていただきます。 (完)【書き起こし】大阪府・吉村知事が定例会見6月17日