大阪府・吉村知事が定例会見6月17日(全文3完)医療キャパ超過する状況が第2波
そう簡単にいくものではない
吉村:やはりワクチンの開発っていうのは非常に難しいですし、これは世界のどこの製薬会社、それから研究者も、しのぎを削ってる分野なので、一朝一夕にはいかないだろうというふうには思っています。今回のDNAワクチンも非常に安全性は高いですし、僕もこれに大きく期待はしてます。ただ、これからの部分もやっぱりあります。今、治験をやって、じゃあどのぐらい効果があり、どのぐらい効果を維持するのか、そういったことも研究しながら進めていくわけですから、そう簡単にいくものではない。 だからこそ、みんな、世界中の研究者や開発者、製造会社なんかでも、ものすごいお金を掛けながら進めているものだと思ってますので、これを、ある意味、今回、全国で初めて大阪で治験が始まるというのを皮切りに成功できれば、それは大阪の皆さん、関西、日本の皆さんに大きく貢献できるだけじゃなくて、それが量産できれば世界の皆さんにも貢献できる大きな第一歩だと思っています。なんとかこれを成功させたいと思っていますが、ただ一方で簡単なものでもないという認識もあります。まだ世界でどこも実現できてないわけですから。 司会:次のご質問をお願いします。
第2波対策はどこを目指すのか
日本経済新聞:日経新聞の奥山です。第2波の対策について知事の認識をお伺いしたいんですけれども、第2波対策というのは、第2波を起こさせないようにするための戦略なのか、それとも第2波が来ても対応できるようにする戦略なのか、その辺りを、どこを目指しているのかっていうのをお聞かせください。 吉村:両方です。一番大事なのが第2波を起こさせない、これが一番大切だと思ってます。第2波を起こさせないことが成功したら、社会経済活動を実現しながらね。みんな抑えて社会経済活動をしなかったら、これは、ウイルスは広がりません。でも社会経済が死んでしまいます。だから逆に社会経済を動かすと人との接触っていうのは出てくるから、ウイルスが媒介する可能性は出てくると。つまり感染者が増えてくる可能性があると。ここにワクチンとか治療薬ができれば大きく反転攻勢できますが、それまではその関係がずっと続くことになります。そういった意味では第2波を起こさせないっていうのが非常に重要だと思ってます。そのための手段として何を取るべきなのかっていうのが1つ大きな、次の第2波戦略の要です。 もう1つは、われわれが想定しなきゃいけないのは、第2波を起こさせないだけじゃなくて、もしじゃあ第2波が起きたときどうするのっていうのはやっぱり想定しなきゃいけません。これは地震と一緒で、来なかったらいいし、津波も来なかったらいいけども、これは自分たちの予想に反して来ることもあり得るわけなので、第2波だって自分たちの予想に反してわっと広がることはあり得ると。そのときにどう対応するんですかっていうのが1つの大きな戦略になってくるだろうと思います。