日大が記者会見 前理事長逮捕受け(全文5)12月末に中間報告書その2を提出予定
多くの私立大学で起こりうることなのか
日本経済新聞:日経新聞の【ヨコヤマ 01:43:36】といいます。2点ばかりお伺いしたいんですけど、1つは事実関係のことでちょっとよく分かんないんですけど、日大の理事会っていうのはどのくらいの頻度で開かれて、普通は1回の理事会ってだいたい時間どのくらい掛けているのかとか、それと司会はこれ、誰がやっているのかとか、それから発言というのは多くの理事の人から活発な意見があったのか、そういう理事会の状況はどうなっているかっていうことをちょっと教えてください。それが1つ目です。 もう1つは、今、私立大学のガバナンス改革が非常に文科行政の中で重要な課題になってて、そのときのガバナンス改革が必要だと言われてる人たちの理由の1つが、例えば日大のような不祥事が起きてるでしょうっていうのがなってて、すごく変なタイミングで、いや、変っていうのは変だな、絶妙なタイミングで日大の事件が起きて、それが議論に結構、影響しているような気がするんですけれども、加藤先生は、これは多くの私立大学で起こりうるようなことなのか、それとも日大というまったく特殊な大学で起きたことで、だから今回の日大の事件っていうのはガバナンス改革が必要だよねっていうその議論の根拠にはならないとお考えなのか、その辺りをちょっと教えてください。 ていうのは先ほど、私学法の改正で理事長の権限が強くなったのが1つの背景だったみたいな趣旨のことをおっしゃっていたと思うんですけども、理事長の権限が強くなったのは日大だけじゃなくて、日本中の私学が理事長の権限が強くなってるわけで、だからその中で日本中の私学がそういうの起きてないとすれば、その説明もなんかちょっと変だなと思うんですけども、その辺りの2つについて、すいません、お願いします。
ルーティンな業務が多い
加藤:まず理事会でございますけれども、頻度、月に1回です。第1金曜日に、夏休み等は除きますが、基本的には第1金曜日に開催をされます。月に1回。そして時間ですが、第1金曜日の1時から定例ですね。案件の多いときは1時間以上掛かることももちろんあります。少ないときは30~40分で終わるときもあります。議長は理事長です。理事長が議事を進行します。基本的にこの理事会でかかる案件というのは、1つはルーティンな業務が多いです。ですからほとんどルーティンのことと、それから案件はほぼ下部機関で承認されているような案件が多いので、そこであまり議論されることがないというのが現実です。 従って、それがいいのかどうかって大変大きな問題ではあるんですが、上がってくる案件がほとんどルーティンと、それから下部機関ですでに承認されている、そういう内容ですので、あまり議論が活発に行われることはありません。しかし、昨今この1カ月間はいろんなことがあって、大変、日本大学を改革しなきゃいけないということが、大変活発な議論が行われ、時間もずいぶん、なんて言うんでしょうか、たくさん使わせていただいて、先生方のいろいろなご意見をいただきながら有効に現在、理事会が進行しております。 それからもう1つ、ガバナンスの問題、大変、実は重要な問題でございますけども、ここで発言するのはなかなか勇気が要るところですが、朝日新聞、大変素晴らしく分析されていた記事も読ませていただきましたけど、ガバナンス問題、今、政府で論じられていることでございますけれども、評議員会に大変力を与え、そして理事や理事長の選任においても権限を与えていくような、一種、株主総会のような想定で考えられているところでございますが、私立学校、また私立大学は総じてこれに反対をいたしております。その原因をつくってしまったのは本学であるということに対して大変じくじたる思いがございます。 私も日本私立大学連盟の理事を務めておりましたけれども、田中会長にお願いを申し上げまして、私自身は、田中さんにちょっと話をして、原因をつくった本学といたしましては理事を退任させていただいたということでございます。