33歳石川遼、なぜ米ツアー再挑戦を決めたのか?「(松山)英樹が活躍している今なら…もう一度やらせてあげたい」関係者が漏らした本音
スイングを見失ってしまった
「日本オープンで技術的な負債ができてしまった」 再び迎えるZOZOチャンピオンシップを前に、石川は現状をそう説明した。 直前に出場した日本オープン(10月10~13日)では、ラフが驚くほど長く伸ばされていた。場所によっては、足を踏み入れた選手のくるぶしが、すっぽりと隠れてしまうほどだった。 フェアウェーキープは必須。難しいセッティングの中、ショットが好調だった石川は上位につけ続けた。長期にわたるスイング改造のたまものだった。 だが3日目から、ほんのわずかずつフォームが崩れ出した。優勝したい。この難コースに打ち勝ちたい。目の前の結果に気持ちが向き、スイングに対する意識が薄れだした。 気づいた時には遅かった。スイングが「先祖返り」をしてしまった。 ZOZOチャンピオンシップ、開幕直前。石川は報道陣に意気込みを聞かれ、こう語った。 「この大会を通して、どこまで戻していけるか」 この言葉は「大会の中で調整し、より上位を目指していく」と受け取ることもできる。この試合は他でもないPGAツアー戦だ。そう受け止めるのが、むしろ自然とも言えるだろう。 だが、石川の視線は、この大会の結果にだけ向けられているわけではなかった。 ドライビングレンジで5時間ももがき、苦しんでいた。それは大事な試合を前に、ボールを思い通りに操れなくなった焦燥ゆえではない。 築き上げてきたスイングを見失ってしまった。そのことに、石川は焦りを覚えていた。 ZOZOチャンピオンシップの会場は「同窓会」のようでもある。 かつて、PGAツアーで5年間プレーしていた。シード権を失ってから7年がたつが、今でも旧知の選手、関係者は多い。 ドライビングレンジでも、PGAツアー側の多くの選手、キャディに声をかけられる。流ちょうな英語で言葉を交わす中で、何度か「またアメリカに来ないのか」と聞かれていた。 石川ははっきりと、意思を明かしていた。 「予選会を受けるつもりだよ」 PGAツアー戦に出るだけなら。この大会でトップ10に入れば、昨年のようなスポット参戦が可能になる。 「でも、遼プロが見ているのは、そこじゃないんじゃないですかね」 同行するスタッフが、代弁するように言う。 PGAツアーに出る。それだけなら、若いうちから経験してきた。数年にわたってシード権を守ってきた実績もある。 そこに再び戻ることだけを考えるなら。なにもここまで大幅にスイングを改造する必要はない。 PGAツアー戦に勝って、今度こそ世界のトップに肩を並べたい。そのために、すべてをリセットしてしまうようなスイング改造に手をつけたのだ。
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