菅沼菜々は2勝翌年に涙のシード喪失「ホントにやめたくなりそうだった」
◇国内女子◇大王製紙エリエールレディスオープン 2日目(15日)◇エリエールGC松山(愛媛)◇6575yd(パー71) 【画像】プロ20年…上田桃子の最後の18番 昨季初優勝を含む2勝を挙げた菅沼菜々が通算4オーバーで予選落ちとなり、3シーズン守ったシードの喪失が決まった。「今シーズンはずっとつらいというか、ホントにやめたくなりそうだったので…。でも、最後までやり通せたかなと思います」と涙をぬぐい、声を震わせた。 大会開幕前の時点でメルセデスランキング78位。シード継続には優勝しかない状況だった。初日「75」で85位と出遅れ、巻き返し必須の2日目も「71」とパープレーにとどまった。最終9番(パー5)で7m近い距離を流し込むバーディフィニッシュは、せめてもの意地だった。 オフの2月にランニングトレーニングで右ひざを痛めた影響が長引き、「(いま)痛くはないけど、良かった時の動きができていないので、スイングにまとまりがないというか…」。好調時とのギャップに悩み続けた。「広場恐怖症」で飛行機など公共交通機関を利用できず、沖縄でのシーズン開幕戦をスキップして2試合目からスタートも、いきなり4試合連続予選落ちで始まった苦難のシーズンだった。 予選ラウンドを首位通過した5月の国内メジャー「ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ」を9位で終えたが、これが今季唯一のトップ10入り。今週で4試合連続となった予選落ちは、出場29試合のうち16試合を数えた。それでも、「諦めての棄権とか、やめることはなかったので、最後まで諦めずやり切れた。そういう面では心も強くなるかなと思います」と必死に前を向いた。 26日から静岡県の葛城ゴルフ倶楽部 宇刈コースで行われるファイナルQTで来季の出場優先順位を争うことになる。「(結果は)終わりも始まりも悪かったけど、自分の中のイメージはだいぶ良くなってきた。QTは頑張るしかないので」。顔を上げ、再起を誓った。(愛媛県松山市/亀山泰宏)