33歳石川遼、なぜ米ツアー再挑戦を決めたのか?「(松山)英樹が活躍している今なら…もう一度やらせてあげたい」関係者が漏らした本音
「自分なりの戦いがありました」
ZOZOチャンピオンシップ開幕前日。 石川はプロアマで、元メジャーリーガーの松坂大輔さんとラウンドした。終始にこやかにプレーしたが、終了後には前日に続いてドライビングレンジにこもった。 強い雨が降っていた。選手はまばらだった。その中で黙々と、2時間ほど試行錯誤を続けた。 大会が始まった。石川はパットが好調だった。初日、2日目と続けて68で回り、22位タイと好位置につけた。 「自分の中では、自分なりの戦いがありました」 言葉通りに受け取れば「この試合で結果を残すための戦い」ということになる。ただ、大会直前の流れを踏まえると、違う受け止め方もできた。 プロとして、ファンの期待に応えるために、この試合でのよりよい結果を希求する。同時に、将来的にPGAツアーのトップ層に割って入るために、理想のスイングを追い求める。 どちらかに偏り切ってしまえれば、間違いなく楽になるだろう。 石川はそうはしなかった。結果とスイング、どちらも追い求めた。 この試合には、国内ツアー戦とは比較にならないくらい、多くのギャラリーが集まっていた。 お祭りのような華やかな舞台。その真ん中で人知れず、苦しく、困難な道をあえて歩み続ける。 それこそが「自分なりの戦い」だった。 「遼には僕らと違う世界の見え方があるかもしれませんね」 ラウンドを見守っていたあるツアー関係者がつぶやく。 印象的な言葉があるという。かつてアメリカでのPGAツアー戦会場で会った時のことだ。日本の会場とは違う。ラウンドに同行してまで応援する人はまれだ。だが石川は、人もまばらな観戦エリアをみながら、こう言ったという。 「でも、実際にはカメラを通して、ものすごくたくさんの人がみてくれているんですよ。こっちでプレーしていると、すごく不思議な感覚になります」 声援は届かない。重圧だけがある。 これもまさに、石川だけの見え方、だろう。その関係者は言う。 「遼には遼だけが背負ったものがあるから、重圧のほうがより大きかったんだとも思います。(松山)英樹がこれだけ活躍している今なら、もう少し重圧なくプレーできるはず。もう一度やらせてあげたいですよね」 ZOZOチャンピオンシップ最終日。石川は73とスコアを崩し、56位タイに順位を落として大会を終えた。 世界のトップを、もう一度目指すのか。目指せる自分を、本気で作り直すのか。そう問われる局面が、皮肉なことに「世界への近道」とも見える大会で訪れた。 石川だけに見える景色が、そこにはあった。そして「内なる戦い」は今後も続く。いったいどんな帰結を迎えるのだろうか。
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