2度の“チップ・イン”で大歓声「ラッキーもあったけど…」 前戦Vの石川遼が予選落ち危機から復活
<ダンロップフェニックス 2日目◇15日◇フェニックスカントリークラブ (宮崎県)◇7042ヤード・パー71> どんな話をしているのかな?【写真】 イーブンパー・48位タイで2日目を迎えた石川遼は、5バーディ・2ボギーの「68」で回りトータル3アンダー・36位タイで決勝ラウンドに進む。 初日はスイングの感覚が良くなく、「結果に出てしまった」。それに比べると「きょうのほうが良かったと思います。収穫はありましたし。あすに向けて楽しみな部分もある」と手応えを感じている。そして「“ラッキー”もありましたし、(ショットがピンに)ついてたラウンドだった。ギリギリ予選を通ったみたいな感覚です」と一日を振り返る。 出だしは2番でボギーが先に来て、一時は予選通過が危うい位置にもなった。しかし5番で2メートル、7番で1メートルを沈めバーディ奪取。8番では、残り20ヤードのバンカーから放ったショットが、ゆっくりとカップ方向に転がる。『入れ!』と期待を込めたギャラリーの声のあと、一旦止まったように見えたボールだったが、ゆっくりカップに転がり落ちた。「狙っていたわけではないけど、いいバンカーショットが打てたかな」と笑顔を見せる。 さらに大歓声は15番でも。ティショットは右ラフ、2打目はグリーン左ラフとパーオンに失敗。グリーンは上り傾斜があり、ピンまでは10ヤードもない。「入る確率はわずかにあるかなとは思っていたけど、まずは(ピンに)寄せる状況ですし、なんとしてもパーを獲りたい状況」。そんな気持ちで放ったアプローチは、直接カップインした。「あそこでバーディが来たのは安心」。本人は“ラッキー”と振り返ったシーンだが、ギャラリーは『さすが、遼くん』と大喜びだ。 「なかなか思ったようにゴルフができないコース」と、フェニックスCCでは苦戦を強いられることも多い。それでも無事、決勝ラウンドに到達。残り2日間は「自分との勝負、試練といういい機会かなと捉えているので。きょう以上のいいゴルフは絶対にしたい」と意気込んだ。(文・高木彩音)