安倍首相 伊勢神宮参拝後の年頭会見(全文1)改憲は期限ありきではない
最も成し遂げたい課題は?
テレビ朝日:内閣記者会。 司会:挙手をしてください。指名します。はい、どうぞ。 テレビ朝日:内閣記者会、幹事社のテレビ朝日と申します。よろしくお願いいたします。総理の任期が残り2年を切りました。憲法のほかに内政面で最も成し遂げたい課題はなんでしょうか。また、憲法改正についてですが、任期中の改憲に向けて年内の発議を目指す考えはありますでしょうか。 安倍:全世代型社会保障の実現が、内政面では政権にとって最大のチャレンジです。少子高齢化の進展、人生100年時代の到来、世の中が大きく変わる中で社会保障も大きく転換していかなければならない。2022年には団塊の世代が75歳以上となっておりまして、もはや待ったなしです。その第一歩として昨年10月に幼児教育・保育の無償化を実現しました。そして今年の4月から真に必要な子供たちの高等教育の無償化を行います。 さらに社会保障全般について、年金、医療、介護にとどまらず、働き方改革を中心に据えて議論を進め先般、中間報告を取りまとめました。元気で意欲ある皆さんには年齢に関係なく、生涯現役で活躍できる社会をつくり上げていかなければなりません。70歳までの就労機会の確保をはじめ、労働制度や年金制度の改革について通常国会に法案を提出いたします。 また、医療についても生涯現役の社会をつくり上げる中で、年齢にかかわらず一定以上の所得がある方には応分のご負担をいただくことで、現役世代の負担上昇を抑えていきます。高齢者の実態などを踏まえまして丁寧に検討し、この夏までに成案を得たいと考えています。人生100年時代の到来をチャンスと捉え、全ての世代、子供たちからお年寄りまで全ての世代が安心できる社会保障制度を築き上げることで少子高齢化に立ち向かっていく考えです。
改憲を自身の手で成し遂げる考えに変わりなし
そして憲法についてでありますが、先の参議院選挙や、また、最近の世論調査を見ても、国民の皆さまの声は憲法改正の議論を前に進めよということだと思います。国会議員として、憲法改正に対する国民的意識の高まりに対して、これを無視することはできないと思います。その責任を果たしていかなければならないと考えています。今後とも自由民主党が先頭に立ち、国民的議論をさらに高める中で、憲法改正に向けた歩みを一歩一歩、着実に進めていく考えです。 そして憲法改正を私自身の手で成し遂げていくという考えにはまったく揺らぎはありません。しかし、同時に改憲のスケジュールについては期限ありきではありません。まずは通常国会の憲法審査会の場において、与野党の枠を超えて活発な議論を通じて、国民投票法の改正はもとより、令和の時代にふさわしい憲法改正原案の策定を加速させたいと考えています。 司会:それでは、次は地元の三重県の記者の方からのご質問とさせていただきます。ご希望される方、質問の【ゴ**00:17:10】、どうぞ挙手お願いします。はい、どうぞ。 【書き起こし】安倍首相 伊勢神宮参拝後の年頭会見 全文2に続く