安倍首相 伊勢神宮参拝後の年頭会見(全文1)改憲は期限ありきではない
自由貿易の旗手として今後もリーダーシップを発揮
先日、イランのロウハーニー大統領を日本にお迎えしましたが、この地域の緊張緩和と情勢の安定化のために、これからも日本ならではの外交を粘り強く展開します。わが国はこの地域にエネルギー資源の多くを依存しています。こうした外交努力と併せて情報収集体制を強化するため、この地域に自衛隊を派遣し、日本関係船舶の航行の安全を確保していきます。 自由で公正なルールに基づく経済圏をさらに世界へと広げていく努力も続けます。TPP加盟国の拡大、RCEP交渉など、日本は自由貿易の旗手として、これからもリーダーシップを発揮してまいります。「自由で開かれたインド太平洋」というビジョンの下、日米同盟の強固な基盤の上に、地球儀を大きく俯瞰しながら、欧州、インド、豪州、ASEANなど、基本的な価値を共有する国々との連携をいっそう深めていく考えです。日米安保条約60周年の節目となる本年、戦後の日本外交を総決算し、その上に新しい時代の日本外交の地平を切り開く、そうした1年としたいと考えています。 東京オリンピック・パラリンピックまで、あと半年余りです。万全の準備を進め、世界から集まるアスリートの皆さんが最高のパフォーマンスを発揮できる大会としたい。そして世界中の人々が新しい時代への夢や希望を持つことができる、そのような大会にしたいと願っております。 最後となりましたが、本年が国民の皆さまお1人お1人にとりまして素晴らしい年となりますことを心より祈念しております。私からは以上です。 司会:それでは、これから皆さまからのご質問をいただきます。恒例に従いまして、内閣記者会の記者の方、そして地元のメディアの記者の方から交互に質問をいただきたいと思います。ご質問を希望される方、挙手をお願いいたします。私が指名いたします。指名を受けまして、所属とお名前を明らかにされた上でご質問をお願いしたいと思います。それでは内閣記者会の記者の方から始めさせていただきます。