嫌な上司、給料の上がらない職場...「いつも不満をこぼす人」に見えていない一つの要因
「他人の心」はどうにもできない
先ほどもお話ししたとおり、「自分から見えている自分」と「他人から見えている自分」のズレが、満たされない欲求を生み出してしまっています。 「あなたが自分をどう思っているか」ではなく、「他人があなたをどう思っているか」を知らなければ、この差を埋めることはできません。自分自身が無知であるがゆえに、自分にとっても残念な結果を生んでしまうのです。 本気で解決したいのであれば、誰に対する不満なのかを改めてしっかりと考えなければいけません。それが自分に対する不満であれば、向上心となって高みを目指していくことに利用しましょう。 しかし、それが他人に対するものであったとしたら、自分の「我」に端を発した不満でしかありませんので、捨てる、対象から離れる、割り切るなどの判断をしていきましょう。 自分のことは自分で努力できますが、他人のことは自分には努力できませんので、「どうしよう?」と考えたところで仕方がないですよね。どうにもならないことに不満を漏らす。その労力のほうがもったいないと考えて、あなたの心が楽になるように導いてあげましょう。
大愚元勝(住職・慈光グループ会長)