息苦しさを感じる…その原因は「ストレス」の可能性も? 症状・対策を公認心理師に聞く
息苦しさを感じたらどうすればいい? 公認心理師おすすめの対処法を紹介
編集部: ストレスで息苦しさを感じた時はどうしたらいいですか? 鍋田さん: 息苦しさを感じた時の対処法としては、「呼吸法」「ストレッチ」「運動する」「漸進的筋弛緩法」「マインドフルネス瞑想」などがあります。その他、その場所を離れる、水分補給をする、音楽を聞くなどで対処できる方もいます。また、即効性はありませんが認知行動療法もストレス対処には効果を発揮します。 編集部: 色々な方法があるのですね。 鍋田さん: そうですね。色々と試して自分の中で効果があるものを行っていけるといいでしょう。また、一つしかないと使えない場面もあるため、できるだけ多くの対処法を持っているといいですね。ストレス対処法は漠然ともっているだけだと実行できないこともあるので、あらかじめストレス対処法を書き出して整理しておくのもお勧めです。 編集部: 呼吸法について詳しく教えてください。 鍋田さん: 色々とありますが、「ゆっくりと息を吐くことを意識した深呼吸」「腹式呼吸」などが効果的です。こうした呼吸をすることで、副交感神経が優位となり、リラックスした状態になって息苦しさが解消されます。また、4・7・8呼吸法では、4秒かけて息を吸い、7秒息を止めて、8秒かけて息を吐くといったリズムで呼吸をおこなうことで、リラックス効果があると言われています。 編集部: 体を動かすことも効果があるのですね。 鍋田さん: 先ほどお話ししたように、運動は脳や心にいい影響を与えます。息苦しさを感じている時は交感神経が優位になっているため、ストレッチで身体をリラックスさせ副交感神経を優位にすることで、息苦しさに対して効果があります。また、息苦しさを感じている時は身体が緊張している可能性もあるため、ストレッチで緊張を和らげるだけでも、十分息苦しさを緩和できる可能性があります。 編集部: 最後に、読者へのメッセージをお願いします。 鍋田さん: ストレス過多になり、対処できないと息苦しさや動悸を感じることがあります。ストレス過多の自覚がなくても息苦しさなどの症状が出た場合は、疲れているな、ストレス過多だなと思い、リフレッシュすることをお勧めします。個々で紹介した以外にも様々な方法がありますので、色々と試して見つけていけるといいですね。心の健康は保つためにストレスが溜まる前から対処することが大切です。ただ、息苦しさや動悸は病気の症状として出ている可能性もあるので、症状が続く場合や日常生活に影響が出る場合は受診することをお勧めします。