【ABC特集】「さよならなんですけど、ずっと永遠に僕らの心の中に残る」 妙見ケーブルが63年の歴史に幕
兵庫県川西市にある妙見山。この山を登るケーブルカーとリフトなどが12月3日、惜しまれつつも営業を終了しました。ラストランに思いを馳せる、能勢電鉄の職員さんたちの姿を追いました。 【動画で見る】【63年の歴史に幕】“日本一の里山”でケーブルカー最期の日 妙見山 兵庫・川西市【newsおかえり特集】
四季折々に様々な景色が楽しめる「妙見の森」
666mの道のりを約5分かけて、ゆっくりと登るケーブルカー。車内からは“日本一の里山”とも呼ばれる妙見山の自然を存分に楽しむことができます。春は桜・夏はあじさいなど、四季折々の変化を肌で感じられるスポットとして多くの観光客に親しまれてきました。
職員の皆さんも特別な思いをもって・・・
施設を運営する能勢電鉄の職員、土谷晃生さんはケーブルカーの運転や管理など、 3年前から妙見の森を支えてきました。 (土谷さん)「お客様が減少傾向であるということと、今後の設備投資がかなり莫大な設備投資がありますので、今後ちょっと負担がなかなか賄えないというところで、残念ですが配線ということになりました」 新型コロナの影響もあり、最盛期には17万人ほどいた乗客がいまでは半分になってしまったといいます。また、60年以上使い続けてきた車両を更新すると数億円の投資が必要なことから、12月3日で63年の歴史に幕を閉じることになりました (土谷さん)「かなりの反響と言いますか、お客様の思いがいっぱい詰まってるのかなという感じはすごくしてます」
廃線を惜しみたくさんの人が・・・
11月下旬。ケーブルカーに乗ろうと朝早くからたくさんの人がやってきました。 (鉄道ファンの高橋さん) 「今日は名古屋から来ました。ケーブルカーがなくなっちゃうということで、家族で乗ってみようかなと思ってきました。 鉄道ファンの直樹さんは、車両の先頭に座るため、午前3時に名古屋を出発したと言います。
(鉄道ファンの高橋さん) 「すごい急勾配で、40パーミルっていう勾配の標識をみたときには鉄道ファンとしては興奮を覚えました。急な山道を力強くゆっくりと登っていく姿がすごいかっこいいなと思います」 紅葉を楽しんだ後は、帰りでも一番前に座って、もう一度ケーブルカーをじっくり堪能するんだそうです。