「獲れた天然魚 船ごと買う」流通革命目指し くら寿司が大阪・貝塚に魚市場
漁港駐在バイヤーは午前3時に漁師と出船
記者発表会には同社へ天然魚を納入する漁協関係者らが出席。福井市鷹巣漁港の定置網組合では近年、組合員の高齢化や漁具の老朽化などで将来展望が見込めなかった。 しかし、くらコーポレーションが提案した契約金額を事前に決める年間契約「一船買い」で、漁港に活気が戻ってきたという。組合関係者は「一船買いで経営計画を立てられるようになった。網や加工場を改良してもっと出荷を増やしたい」と明るい表情で話した。 鷹巣漁港担当駐在バイヤーの朝は早い。午前3時には漁師とともに出船。同5時ごろ、漁を終えて魚とともに帰港し、ただちに出荷する毎日を繰り返す。天然魚の安定供給には、地元漁師と信頼関係で結ばれた目利きの駐在バイヤーが欠かせない。 「天然魚の流通革命をめざす」と田中社長。消費者もカギを握る。田中社長は「網の底で押しつぶされかけたイワシが出てくる。見かけは悪くても、すり身にするとおいしい」と、天然魚を賢く活用するライフスタイルへの転換を提案する。 天然魚市場と寿司店は18日開店。屋外にある「くらの不思議な池」は天然魚が泳ぐ海水池。魚をテーマとするアメニティー性も充実させていく方針だ。詳しくはくらコーポレーションの公式サイトで。 (文責・岡村雅之/関西ライター名鑑)