巨人・落合博満40歳が反論「そんなことしてません!ピッチャーに失礼じゃないですか」落合が嫌った“ある行動”「忘れられないホームラン」で思わず…
40歳での鮮烈なFA宣言、巨人へ電撃移籍した落合博満……1993年12月のことだった。 あれから30年。巨人にとって落合博満がいた3年間とは何だったのか? 当時を徹底検証する書籍「巨人軍vs.落合博満」が発売1カ月で3刷重版と売れ行き好調だ。 その書籍のなかから、「巨人軍OBの猛批判」を紹介する。優勝は余裕と思われた巨人が大ピンチに……。落合すら弱気になるなか、「忘れられないホームラン」が飛び出す。【全2回の後編/前編も公開中】 【貴重写真】落合博満「忘れられないホームラン」に長嶋監督がペコリ&「珍しい…」落合博満のガッツポーズの瞬間、「20代のカッコいい」落合まですべて見る(30枚超) ◆◆◆
「超大物OBが怒り爆発!」
皮肉なことに、巨人の独走Vかと思われたセ・リーグのペナントレースが最終盤にもつれたことにより、世間のプロ野球に対する注目度は格段に上がっていた。「長嶋巨人に超大物OBが怒り爆発! 激辛対談 別所毅彦vs張本勲」(週刊ベースボール1994年9月26日号)、「長嶋監督が“気分はV”のノーテンキなナインに激怒!」(週刊現代1994年10月1日号)と各メディアは競うように報じ、この年の巨人戦平均視聴率は23・1%を記録。木村拓哉主演のテレビドラマ『ラブジェネレーション』(1997年フジテレビ)では、「今年はジャイアンツが優勝できませんでしたので、後半の景気がかなり落ち込むと思われます」という会話が広告代理店内で交わされるシーンがあるが、90年代の日本において長嶋巨人にはそれだけのネームバリューと影響力があった。 9月下旬、「今年の不思議な現象で、2位チームが大事なときに負けてくれる」と長嶋監督は口にしたが、打撃不振の巨人に付き合うように、広島も正念場で痛恨の4連敗。代わって23日からの広島対中日戦で3連勝した中日が2位に浮上してきて、首位巨人に1ゲーム差と急接近だ。この頃、ナゴヤ球場の球団事務所内の日程表には、10月23日以降に「日本シリーズ」と新たに書き込まれたという。
「中日には負ける」落合ですら弱気に
そして、9月27日から3連敗中の巨人と6連勝中の中日が、ナゴヤ球場2連戦で激突するのだ。渡邉恒雄社長も「貴ノ花の横綱より、巨人の優勝のほうが心配だよ」なんて26日の横綱審議委員会で口にする大一番。まさに雌雄を決する天王山を前に、落合はナインに向かって、こう檄を飛ばした。 「こんなに連敗ばかりしても、まだうちが首位だ。だから焦らずやろう。10ゲーム差をつけようが0・5ゲーム差で逃げきろうが優勝は優勝。最後に頭ひとつ抜け出ていればいいんだから、己の力を信じて戦おう」(野球人/落合博満/ベースボール・マガジン社) 誰の目にも勢いは追い上げる中日にあるのは明らかだったが、初戦の27日は雨天中止。その中止分は翌々日の29日に順延された。日本列島に台風26号が接近しており、東海地区の空模様は荒れていた。 ぶ厚い雲に覆われた曇り空で行われた28日は、エースの今中慎二をリリーフ投入した中日が1対0で逃げ切り、ついに66勝59敗で4連敗の巨人とゲーム差なしの同率首位に並ぶ。まさに長嶋巨人にとっては絶体絶命の状況に追い込まれたわけだ。チーム状況は最悪で、数々の修羅場をくぐり抜けてきた落合ですら、敗北を覚悟したほどだった。 「この時ばかりは『やれば負ける』という感じがしていた。正確に言えば『負ける』のではなく『勝てない』。中日の勢い云々よりも、巨人の選手たちが自信や闘争心を失いかけていたのだ。(中略)27日の第1戦は雨天中止。翌々日の29日に組み込まれた。いつもなら、緊張を一度解いて仕切り直しができるものだが、この時ばかりは決戦までの時間が長くなった分、若い選手たちの緊張感はピークに達していた。雨が台風によるものであり、翌日以降の天気予報も良くなかったので、私にしては珍しく2連戦の中止を願っていた」(プロフェッショナル/落合博満/ベースボール・マガジン社)
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