巨人・落合博満40歳が反論「そんなことしてません!ピッチャーに失礼じゃないですか」落合が嫌った“ある行動”「忘れられないホームラン」で思わず…
“ガッツポーズしない男”のガッツポーズ
13日ぶりの主砲の一発にベンチ前では帽子を取り、「おそれいりました」と頭を下げてみせる笑顔の長嶋監督の姿。ホームラン談話を取ろうとした小俣進広報は「あんなに興奮した落合の笑顔は久しぶりに見たよ。監督と一緒に本当にうれしそうで……。ひょっとしたら、開幕戦以来じゃないかな」と普段はクールな男が無邪気に喜ぶ様子に驚いたという。試合後のお立ち台でガッスポーズについて聞かれると、「そんなことしてません。ピッチャーに失礼じゃないですか」ととぼけてみせたが、しばらくして一枚の写真を見る機会があった。 「そこには、ヤクルトの山田から本塁打して一塁ベースを踏もうとしている私の姿があった。私は、どんな場面で本塁打を放ってもガッツポーズをすることは意識的に控えてきた。打たれた投手に反発心を持たれ、その後の対戦に影響することを避けたいからだ。しかし、この写真の中にいる私は、小さくではあるが右手でギュッと拳を握っていた。そんなことをした記憶は今でもないが、写真からその頃の自分の思いを感じ取ることができた。この時の本塁打は、私にとっても忘れることができないものだ」(野球人/落合博満/ベースボール・マガジン社)
伝説の「10・8決戦」へ
ライバルの中日は高木守道監督の退任騒動の渦中にもかかわらず、勢いは衰えず連勝を9まで伸ばし、4日のヤクルト戦を落とすも、本拠地ナゴヤに戻った6日の阪神戦を山本昌広の熱投で完勝。 対する巨人は10月全勝だったが、同じく6日のヤクルト戦でリリーフ投入した槙原が打たれて逆転負け。神宮の杜で、前年度日本一のヤクルト野村克也監督の意地が未曾有の混セを演出する。 時は来た。ついに129試合終了時、69勝60敗、勝率・535で両チームが並ぶのだ。 そして、残すは130試合目の直接対決のみ。戦いは、あの運命の最終決戦――。「国民的行事」へと突入していくのである。 <前編から続く>
(「ぶら野球」中溝康隆 = 文)
【関連記事】
- 【前編を読む】巨人OBが猛批判「まず落合を切れ!」落合博満40歳が巨人1年目で四番を外された試合…代役は松井秀喜でも原辰徳でもなかった「すみません、落合さん…」
- 【貴重写真】「落合がマジギレしてる…」死球に激怒する落合40歳&「愛犬かわいすぎ」30代落合博満・信子夫人の発見ツーショット、「20代のカッコいい」落合まですべて見る(30枚超)
- 【《落合vs.清原》編を読む】清原和博「ドラフトのことを謝罪してください」遅刻してきた巨人側は笑った「キミが来るなら、落合博満を切るんだよ」…FA移籍「落合vs清原」騒動
- 【《松井との不仲説》編を読む】落合博満42歳が苦言「巨人の若手は練習をやらされてるよ」落合vs松井の不仲説「正直に言います…」21歳松井秀喜が落合に宣戦布告した日
- 【最新】「お前、2回目だろっ!」巨人・落合博満40歳が死球に激怒、ヘルメットを叩きつけた日…原辰徳36歳は落合をライバル視「あの人より、先には辞めない」