F1、巨大複合企業グループ『LVMH』と10年のグローバルパートナーシップを締結。詳細は2025年初頭に発表へ
F1は、有名な高級品コングロマリットである『LVMHモエ・ヘネシー・ルイ・ヴィトン』と、10億ドル(約1469億円)相当という驚異的かつ歴史的な10年契約を締結したことを発表した。 【写真】2024年F1第8戦モナコGP 表彰式で優勝トロフィーを受け取ったシャルル・ルクレール(フェラーリ)。このトロフィーはルイ・ヴィトン製のものだ F1の文化的重要性と世界的な魅力の高まりを強調するこの画期的な提携により、ルイ・ヴィトン、モエ・ヘネシー、タグ・ホイヤーといったLVMHの象徴的なブランドのいくつかが、F1体験の不可欠な一部となるだろう。両社の共同声明は、この提携を「高級品の世界的リーダーと、モータースポーツの最高峰の間での前例のない合意」と表現し、「これらふたつの世界の最高のものを融合」して、ファン、顧客、愛好家に同様に「比類のない体験」を提供することを強調している。 F1とLVMHは、どちらも革新性、職人技、そして卓越性の絶え間ない追求を体現している。 「LVMHとF1は、創造性と革新性の限界を常に押し広げているふたつのグローバルブランドであり、それはリバティ・メディアの核となる価値観でもある」と、リバティ・メディアのCEOグレッグ・マッフェイはコメントした。 「昨年のラスベガスGPでは、LVMHメゾンのひとつと協業することができたし、同グループが今回グローバルパートナーになったことで、関係がさらに拡大することを大変うれしく思う」 「我々が商業契約を拡大する機会は、ビジネスによってそのプラットフォームが成長を続けるなかで、我々がF1に対して抱いているビジョンを象徴するものだ。今後、ベルナールとフレデリック・アルノーと協力できることを楽しみにしている」 近年、F1では世界的な視聴者数の増加や、若いファンの急増、Netflixの『Drive to Survive』のような主流メディアでのヒットがあり、その人気が復活している。F1の会長兼CEOのステファノ・ドメニカリは、このパートナーシップがF1の拡大を継続するための鍵になると考えている。 「F1が世界的に成長を続け、より新しく多様な観客を引きつけているなか、ファンの体験とこの素晴らしいスポーツの伝統を継続的に向上させていく我々にとって、LVMHはその強さと幅広さによって完璧なパートナーとなるだろう」とドメニカリは語った。 「これは両社にとって画期的な提携だ。これを実現するためのビジョンと取り組みに対し、ベルナールとフレデリック・アルノー両氏に感謝したい」 この提携の中核となるのは、高級ファッションの代名詞であるルイ・ヴィトンや、モータースポーツにルーツを持っていることから絶妙な組み合わせとなるタグ・ホイヤーなど、LVMHの有名ブランドのポートフォリオだ。かつてグランプリレースにおいて代表的なシャンパンであったモエ・ヘネシーは、より洗練された味わいを加え、F1のハイパフォーマンスのスリルと贅沢な祝賀の瞬間をいっそう固く結びつける。 LVMH会長兼CEOのベルナール・アルノーもこの相乗効果に同調した。 「人材、卓越性の追求、革新への情熱が、我々のメゾンとF1の活動の中心となっている」と、フランス人の富豪であるアルノーは語った。 「モータースポーツでも、ファッションや時計製造、あるいはワインやスピリッツと同様に、あらゆる細部が成功への道を決定づける」 「我々のワークショップでも、世界中のサーキットでも、限界を打ち破ろうとする絶え間ない探求が我々のビジョンを刺激する。これが、F1と我々のグループとの素晴らしくユニークなパートナーシップに、我々がもたらしたい意味だ」 2025年初頭に発表される予定のパートナーシップのさらなる詳細は、LVMHのブランドがF1の重要な瞬間とどのように結びつくか示すものとなるだろう。ルイ・ヴィトンがデザインしたトロフィー、表彰台で祝うモエ・ヘネシーの特別なシャンパン、あるいはレースごとに時間を計る精密工学によるタグ・ホイヤーの腕時計など、この画期的な契約は、他に類を見ない贅沢なF1体験を生み出す可能性を秘めている。 [オートスポーツweb 2024年10月03日]