巨人のスモーク電撃退団は阪神追撃への痛手となるのか?
巨人が17日、ジャスティン・スモーク(34)の電撃退団を発表した。新型コロナウイルスの影響で米国の家族が来日できない問題が原因だという。ここまで、打率.272、7本塁打、14打点の成績を残して5番打者としてチームに貢献していただけにチームの衝撃を与えた。今日18日からリーグ戦が再開し巨人は首位の阪神と甲子園で3連戦。スモークの穴をどう埋めるのか。3連敗すれば阪神とのゲーム差は10に広がり追撃の火が消えてしまう。
「米国で家族と過ごす決断をした」
巨人に衝撃が走った。 チーム合流が4月中旬にずれこんだものの「5番・一塁」に定着していたスモークが電撃退団した。5月11日の横浜DeNA戦では4回に大貫から勝ち越しアーチ、5月15日の阪神とのGT通算2000試合のメモリアルゲームでは、5回にルーキーの伊藤から試合を決める決勝3ランを放つなど、本塁打を打った7試合は全勝。とくに左打席では6本塁打とパンチがあり、原監督が「打線のポイント」と言っていた5番の役割をこなし、なくてはならない存在になりつつあった。だが、新型コロナの影響で家族が来日できなくなり、残り4か月のシーズンを日本でプレーするモチベーションを保てなくなった。 スモークは球団公式サイトを通じて「新型コロナウイルスの影響で家族が来日できない状況は私にとってつらく、米国に帰国して家族と過ごすという決断をしました。精一杯プレーしているチームメート、ファンの方々には申し訳ない気持ちです。監督をはじめチームには親身に接して頂き感謝しています」とのコメントを発表している。 もう一人の新外国人選手のテームズも来日初戦となった4月27日のヤクルト戦で、アキレス腱を切る重症を負い、たった1試合でまさかのリタイア。リーグ3連覇のために補強した“ダブル大砲構想”は、ペナントレースの折り返し地点を迎える前に崩壊することになってしまったのである。今日18日から対戦する首位阪神とは7ゲーム差。スモークは対阪神に打率.417、得点圏打率.333と相性が良かった。故障の梶谷が復帰、不調で二軍落ちしていた丸も揃うなど、ベストの布陣で首位追撃の第一歩を踏み出したいところだったが、とんだ冷や水を浴びせられることになった。 これで巨人の阪神追撃は難しくなったのか。 昨年まで7年、阪神でコーチを務め、WBCのコーチとして原監督と共に戦ったこともある評論家の高代延博氏は「意外と巨人にショックはないのでは」という見方をしている。