代表選出に賛否?!実績重視型の侍ジャパンで東京五輪の金メダルは獲れるのか…ネットでは「里崎ジャパンの方が強そう」の声も
東京五輪で悲願の金メダルを狙う侍ジャパンの内定24選手が16日、都内ホテルで発表された。2019年11月に優勝したプレミア12を戦ったメンバーが14人。今季の結果や現在の調子よりも国際経験と実績を重視して選んだメンバー構成となったが、巨人の菅野智之、広島の會澤翼が、この日、揃って登録抹消されるなど早くも不安を露呈。会見に臨んだ稲葉監督は「スピード&パワーを具現化したい」「投手を中心とした守りの野球をやっていく」とも発言したが、機動力を使え守備固めのできるメンバーも少ない。ネット上では「不思議な選考」「なぜオリックス宮城や阪神梅野を選ばないのか?」などの疑問の声が多く寄せられている。果たして、このメンバー選考で金メダルを獲得できるのだろうか。
1年半前のプレミア12優勝メンバーが24人中14人
SNS上を騒がせているもうひとつの侍ジャパンがあることをご存じだろうか。 実は、正式発表の1日前に北京五輪出場経験のある元千葉ロッテの評論家、里崎智也氏が自らのYouTubeで里崎ジャパンを発表。「こっちのほうがええ」「納得いく」「里崎ジャパンの方が強そうで悲しい」との意見が相次いでいるのだ。 簡単に両方のメンバーを比較してみる。 まずは投手陣。稲葉ジャパンは投手11人の構成で、先発候補が巨人・菅野、楽天・田中、中日・大野、オリックス・山本、阪神・青柳、広島・森下の6人。中継ぎ、抑えが巨人・中川、阪神・岩崎、横浜DeNA・山崎、広島・栗林、西武・平良の5人で、稲葉監督は、山本、青柳には「先発、リリーフの両方に期待」と語っている。 一方の里崎ジャパンは投手は北京五輪と同じく10人構成で、先発は楽天・田中、中日・柳、オリックス・山本、宮城、阪神・西、青柳の6人。中継ぎ、抑えが日ハム・河野、広島・栗林、西武・平良、楽天・松井裕の4人となっている。セの防御率1位の柳や、6勝1敗のオリックスの左腕の宮城、セットアッパーになってから抜群の数字を残す日ハム・河野を入れているのが相違点で、里崎構想では「西、青柳の2人にフル回転させたい」という。 野手陣では、稲葉ジャパンは、捕手がソフトバンク・甲斐と広島・會澤の2人。里崎ジャパンは、ソフトバンク・甲斐と阪神・梅野の2人。 内野手は、稲葉ジャパンが、一塁は楽天・浅村、二塁は広島・菊池、ヤクルト・山田、遊撃は巨人・坂本、三塁はヤクルト・村上、そこに、どこでも守れる西武・源田を加えた。 里崎ジャパンは一塁に山田、二塁に菊池、遊撃に坂本、三塁には巨人の岡本を入れ、村上はDH、あるいは岡本、村上を一、三塁で使い山田をDH。内野の控えは同じく源田だ。 外野の3人は、共に同じだが、バックアップメンバーが、稲葉ジャパンは日ハム・近藤、ソフトバンク・栗原の2人に対して、里崎ジャパンは、ソフトバンク・栗原と、「現在、最多安打で機動力も使え、外野全ポジションを守れる」とロッテの荻野を入れ、代打の切り札として横浜DeNAの佐野を加えたという人選である。 稲葉ジャパンの特徴は国際経験と実績重視型。一方の里崎ジャパンは現状重視型。 その里崎氏は、今回の内定24人をどう見たのか? 「プレミア12のメンバーを軸に、調子よりも経験と実績を優先したとの印象を持った。優勝しチーム内で出来上がっているコミュニケーションを大事にしたいのでしょう。北京五輪のチームも前年に予選を戦ったチームが土台になったが、今回はプレミア12から1年半が経過しているので、状況は変わっていると思う。僕ならこう選ぶというメンバーとは違った顔ぶれになったが、選考は、監督の好みで、どの選手もトップクラスなのだから、これが正解、これが不正解というものはないと思う。結果として金メダルを獲れば正解」