【プレビュー】ホームで勝ってJ1昇格を決めたい横浜FCとPO進出には負けられない岡山が激突| Jリーグ
【国内サッカー プレビュー】明治安田J2リーグは10月26日と27日に第36節を開催。ニッパツ三ツ沢球技場では、横浜FCとファジアーノ岡山の試合が行われる。
J1昇格に王手をかけている首位・横浜FCとJ1昇格プレーオフ出場に向けて勝点3が欲しい5位・ファジアーノ岡山が、ニッパツ三ツ沢球技場で対戦する。今季はリーグ戦とカップ戦とここまで2試合を戦っているが、いずれも横浜FCが勝利。そのまま横浜FCが3連勝を果たすか、岡山が3度目の正直で初勝利をつかむか。その意味でも楽しみな一戦だ。 横浜FCからすれば、ホームでJ1昇格を決められるシチュエーションを逃す訳にはいかない。アウェイゲームとなった前節・ベガルタ仙台戦も勝てば昇格が決まる一戦であったが、0-3で敗戦。今季初の3失点を食らい、痛恨の足踏みとなった。それでも、3位のV・ファーレン長崎とは8ポイント差があり、圧倒的有利な状況に変わりはない。21試合ぶりの敗戦を引きずらず、ポジティブに捉えれば、満員の三ツ沢で決められる条件が整ったと考えられるだろう。 そんな大一番でやはり大きな期待がかかるのは、福森晃斗だ。加入1年目ながら絶対的な存在感を示す24番の正確無比な左足からは多くのゴールがもたらされており、今節も勝負のカギを握るのは間違いない。大雨の中での戦いとなった4月の前回対戦では、天気の影響を感じさせない精密なキックで福森が3ゴールを演出。岡山に今季初黒星を付けた。 フィールドプレーヤーでは唯一、全試合でピッチに立ち続けている男が、J1昇格を決めるヒーローになったとしても、それは不思議ではなくむしろ必然。“悪魔の左足”が火を噴けば、きっと横浜FCのJ1昇格は達成されているだろう。 岡山からすると、難しいゲームになることは十分に承知だが、自分たちにとっても勝点3が必要な状況であり、目の前でJ1昇格を見届けるつもりはさらさらない。大混戦のPO争いを勝ち抜くためには勝利が絶対である。 前々節・ヴァンフォーレ甲府戦で痛い1敗を喫したが、前節・いわきFC戦ではチーム得点王の岩渕弘人が2ゴールを挙げ勝利。エースがきっちりと仕事を果たし、PO圏内に生き残った。勝つためにはその岩渕の活躍も必須であるが、リーグ屈指の守備力を誇る横浜FC相手に先に失点をしたくないと考えれば、GKスベンド・ブローダーセンのパフォーマンスが、勝敗に直結すると言ってもいい。 昨季まで横浜FCに所属していたドイツ人GKは、チームでただ一人フルタイム出場を続けており、もちろん、0-3で敗れた前回対戦もゴールマウスを守っていた。横浜FCのファン・サポーターからも愛されていた男にとっては、初めての“凱旋試合”。試合中は複雑な感情にフタをして、ゴールにカギをかけることが、岡山の勝利につながるはずである。