【時系列】プリゴジン氏の行方は…?ロシア民間軍事会社ワグネル“反乱” まとめ
■24日 ゼレンスキー大統領「クレムリンの男は恐怖に陥り身を隠している」
ゼレンスキー大統領はビデオ声明を公開し、「ロシアの統治者たちが何もコントロールできていないことが世界中に示された。完全なる混乱だ」と述べました。さらに、「クレムリンの男は恐怖に陥り、どこかに身を隠している。その恐怖は彼自身が作り出したものだ」と述べ、プーチン大統領が自ら引き起こした脅威に怯えていると強調しました。
■24日 「ワグネル」が撤収開始
プリゴジン氏をはじめとする「ワグネル」が、占拠していたロストフナドヌーから撤収を始めました。プリゴジン氏がSNSに公開した映像には、撤退の際、市民の歓声が上がる中で自撮りに応じる様子も映されています。
■ プーチン大統領24時間前に兆候把握か ワシントンポスト紙
アメリカの有力紙ワシントンポストは情報機関の分析として、プーチン大統領が少なくとも24時間前には反乱の兆候を把握していた可能性があると報じました。事前に阻止できなかった背景に政権上層部での足並みの乱れや内部対立があることをうかがわせるとする、アメリカ政府当局者の見方も伝えています。
■ 米戦争研「士気を確実に低下させるだろう」
アメリカの戦争研究所はワグネルがモスクワにむけ急速に北上したことについて「ウクライナでのロシア軍の大きな損害が理由とみられ、国内の治安上の弱点を浮き彫りにした」と指摘しています。そのうえで、今回の事態は「多くの地域でのロシア軍の予備戦力の不足を明らかにし、ウクライナにいるロシア軍兵士の士気をほぼ確実に低下させるだろう」としています。 また、今回の反乱でロシア軍の輸送機1機とヘリコプター7機がワグネルによって撃墜された可能性があり、ロシア空軍にとってウクライナ侵攻開始以来、1日の損害としては最大級だと分析しています。
■25日 中国政府が“ロシアを支持”の声明
中国外務省は声明を発表し、ワグネルの反乱とその後の展開について「これはロシアの内政だ」とした上で「ロシアが国の安定を守り発展と繁栄を実現することを支持する」と表明しました。声明はワグネルによる反乱がほぼ収束したタイミングで出された上、中国語で約50文字にとどめるなど中国政府は静観する姿勢であることが覗えます。