巨人大物OBが日本Sリベンジ挑む原監督に激辛ゲキ!「私が巨人がソフトバンクに歯が立たないと考える理由」
またリーグ優勝に関しては巨人の強さというよりも他球団のふがいなさを嘆いた。 「他球団がふがいなかっただけだ。決して巨人が強いとは言えなかった。特に情けないのが阪神と横浜DeNA。今更、阪神の引き分けを挟んでの6連勝なんてまったく意味がない。むしろ、それだけの戦力があるのに矢野は何をやっていたのか、ということ。原と他の監督との力の差が歴然と出ただけ。原のやった野球を評価するのはまだ早い」 とはいえ投打に生え抜きの若手が出てきたことも事実としてある。野手では4番の岡本和真が本塁打&打点の2冠。脇役だが、吉川尚輝、松原聖弥の1、2番コンビも定着。若林晃弘や足のスペシャリストの増田らも躍動した。投手では2年目の戸郷が新人王争いをする9勝6敗の数字を残し、中継ぎでは5年目の中川が勝利方程式の一角を担い、4年目の変則左腕の大江竜聖もワンポイントとして43試合に登板して9ホールドをマークした。 その部分は広岡氏も認めている。 「吉川尚、若林、松原といった若手が出てきた。育成出身の松原はスピードがあっていい選手だ。こういう素材は、熱いうちにもっと叩かねばならない。古い話で恐縮だが、川上さんの時代には、王、長嶋というリーダーがいたが、一方で、柴田、土井、高田らのレギュラー陣を厳しい練習によって育てた。彼ら若手を後々、名前も記録も残すような選手に育ててこそ育成と言えるのだ」 原監督の通算9度目のリーグ制覇は、故・川上哲治氏の11度に次ぐ球団記録。9月11日のヤクルト戦では、川上氏の通算1066勝を超える1067勝目を挙げ、巨人監督として最多勝利監督になった。しかし、広岡氏は「生え抜きを育てる」という部分では、川上氏に追いついていないと言うのだ。 日本シリーズが原巨人の“真の強さ”を試される舞台となることは間違いない。11月の戦いを終えたあと、広岡氏の原巨人への評価は、どう変わっているのだろうか。 (文責・駒沢悟/スポーツライター)