【独自】運行トラブル相次ぐ熊本市電の対策『添乗指導』にカメラが密着 監督職員が同乗し運転士へアドバイス
経験を生かした細かなアドバイス
交通局前を出発した熊本市電の車両は市中心部を通り上熊本までのルートを走る。 松下運転士:閉まるドア、ご注意ください。左後方よし、気圧よし、戸閉めよし、動きますのでご注意ください。次は水道町でございます 監督職員・江口さん:直線はあんまり速いと電車が揺れるから、できるだけゆっくりいこう。よしオッケー 松下運転士:ご乗車ありがとうございました。水道町でございます。お降りの際はお足元の段差にご注意ください 監督職員・江口さん:(降りる乗客へ)ありがとうございました 松下運転士:停止信号でございますので発車までお待ちください 監督職員・江口さん:(運転操作レバー)こんな感じで中立にしとかんと、止まらんけんね。少し残しとった方がいい。でないと、もし車が来たときにガシャンと当たる 松下運転士:はい 監督職員・江口さん:そして、こう握った方がいい。何かあったときにこうできるから 松下運転士:はい、分かりました。上熊本行き発車します。ドア閉まります。左後方よし、動きますので、ご注意ください 監督職員・江口さん:中立、中立、そうそう 松下運転士:次は通町筋でございます 監督職員・江口さん:オッケー
車との事故を避けるためのアドバイスも
熊本市役所付近、カーブを前にした交差点で松下さんが運転する車両が信号停車した。 監督職員・江口さん:電車と離合する(すれ違う)とき、もう少しここら辺に来たとき、ブレーキをかけとった方がいい。ブレーキがかかっとらんと(右折してくる車と)当たるけん。特に交差点は離合するとき、用心しとかんと車がバーッと来るけんね。お願いしますね 松下運転士:はい すれ違う電車の後ろから車が出てくることがある。早めにスピードを緩め、接触事故回避に務める。上熊本行きの電車が新町を過ぎたあたりで雨が降り出した。 監督職員・江口さん:ちょっと滑りやすくなるけん、電停に入る前に少しエア(ブレーキ)を1本入れてから入ってごらん 松下運転士:はい。次は段山町でございます 監督職員・江口さん:少しエア(ブレーキ)入れて。そしたらいつでも止まれるけん 松下運転士:分かりました 監督職員・江口さん:車が方向指示器出した時は『来る』と思っとかないかん。そしたら絶対当たらんけん 松下運転士:はい。動きます。次は杉塘でございます 監督職員・江口さん:この先は『抜け道』が多いけん、左右キョロキョロして横断歩道に歩行者がいたりしたら、ブレーキかけようね 松下運転士:はい 細い道から入ってくる車や人への注意、江口さんの経験に基づくアドバイスだ。 松下運転士:次は終点の上熊本でございます。お降りのご支度をお願いいたします 監督職員・江口さん:(左からやってきた車が)大丈夫かな。ふとく(大きく)回るかもしれんけんね。よし 松下運転士:本日も市電のご利用ありがとうございました。お忘れ物がないよう、お手回り品いま一度ご確認ください。雨のためお足元滑りやすくなっております。この先もお気をつけてご移動ください。終点上熊本でございます 監督職員・江口さん:はい。おつかれさまでした。緊張したろ?隣におったけん 松下運転士:緊張しました