アートフォトのフェア「T3 PHOTO ASIA」が10月に初開催。「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」が拡大し、新たにスタート
国内外の14ギャラリーが参加。アジアを拠点に、写真文化やアートフォトマーケットのハブとなることを目指す
初開催となるアートフェア「T3 PHOTO ASIA」が、東京ミッドタウン八重洲にて、10月19日~21日に行われる。 「T3 PHOTO ASIA」は、今年で6回目を迎える写真祭「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」が規模を拡大して新たにスタートさせるもの。アートフォトを購入できる場を提供することでアートとしての写真の価値の認知拡大を図り、アジアを拠点に写真文化やアートフォトマーケットのハブとなることを目指すという。 出展ギャラリーは、Yumiko Chiba Associates(東京)、タカ・イシイギャラリー フォトグラフィー / フィルム(東京、京都、前橋)、KANA KAWANISHI GALLERY(東京)、小山登美夫ギャラリー(東京)、MEM(東京)、PGI(東京)、POETIC SCAPE(東京)、Primary Practice(ソウル)、Sahngup gallery(ソウル)、MISA SHIN GALLERY(東京)、SPACE WILLING N DEALING(ソウル)、The Third Gallery Aya(大阪)、GALLERY YEH(ソウル)、ZEN FOTO GALLERY(東京)の14組。金廷恩がフェアディレクターを務める。 > 2024年、T3 PHOTO ASIAは、アジアの写真コレクションに対する関心と需要の高まりに応え、写真を現代アートおよび実験的な芸術実践として紹介するアートフェアとして立ち上がります。会期中開催される特別展では、国際的な芸術写真マーケットのハブとして、新進作家が歴史的な作品と共にコレクターやディーラーに紹介される機会を創出し、現代アート写真市場への新しいアプローチを提示。また、ギャラリーセクションでは、マーケットの最前線に立つギャラリーにとってあらたなアーティストと写真表現の発見につながるプラットフォームを提供します。 > > 会場では、VIPツアーやオープンプログラムに加え、T3 PHOTO FESTIVAL TOKYOのサテライトイベントも開催されます。日本や韓国、アメリカ、フランス等の美術館関係者やギャラリストが一堂に集い、アジア太平洋地域および世界最高峰の写真作品を祝う3日間に是非ご期待ください。(プレスリリースより、フェアディレクター・金廷恩コメント) > 未だ未知のイメージに溢れるアジアの写真。その場所にマーケットを構築していくことは、アーティストが制作に打ち込める環境、関わる人たちにとってエシカルな環境が整うこと、作品のアーカイブ、保存保管などの知識の共有が発展していくこと、に繋がっていくはずです。T3 PHOTO ASIAを皆様とともにそんなプラットフォームに育てていく。コミッティ一同今回の開催をとても嬉しく思うとともに、そのような希望を持っています。(プレスリリースより、フェアコミッティ・高橋朗(PGI)コメント) > 今は「写真」といっても、素材や制作方法に限定されなくなっている幅広いメディアの言語になっています。何かを現実から写し出すーフィルムから始まったそれは、デジタルの出現で途方もない増殖を遂げています。その時代に「写真」が、どのように芸術として目の前に現れ、私たちに何を見せてくれるのか?それがとても楽しみです。(プレスリリースより、アドバイザリーボードメンバー・小山登美夫(小山登美夫ギャラリー)コメント) > MoMa、テート、ボストン美術館など欧米のトップ美術館、あるいは企業や個人のプライベートコレクションの対象として日本の戦後写真は海外で高く評価されてきました。日本が世界に誇る一級の文化資産である「写真」。そんな写真を中心としたアートフェアを、フォトフェスティバルと合わせ開催することで、東京がアジアのアートフォトマーケットの中心的な役割を果たせるようになりたいと考えています。是非、ご期待ください。(プレスリリースより、ファウンダー・速水惟広コメント) なお、写真祭「T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO」は、東京・八重洲、日本橋、京橋エリアの屋内、屋外会場にて、10月5日~27日に開催。今年は、「New Japanese Photography: 50 years on」をテーマに、調文明、小林美香、マーク・フューステルがそれぞれキュレーターを務める企画展を行う。 調文明は、1974年にニューヨーク近代美術館で開催された「New Japanese Photography」展から50年の節目を迎える今年、この半世紀で起きた様々な変化を踏まえ、「いま」を体現する7名の作家を選出した展覧会「NEW JAPANESE PHOTOGRAPHY 1974→2024」を企画。小林美香は、メディアや日本社会全体に通底する男性中心主義的価値観、ホモソーシャル性に焦点を合わせ、「男らしさ」を批評的な観点から検証する企画展「その『男らしさ』はどこからきたの?」、マーク・フューステルは、女性の視点と写真集の存在という「New Japanese Photography」展で見過ごされた2つの視点に着目する企画展「Alternative Visions: A Female Perspective / The Wall vs the Page」をそれぞれ手がける。 会期中はニューヨーク近代美術館のキュレーターをはじめ、国際的なアートワールドで活躍する様々なゲストによるトークイベントも行われる予定だ。
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